杉本正氏が分析 佐々木朗希と平成の怪物・松坂大輔との違いは? 課題は右打者の内角球

[ 2021年5月27日 22:26 ]

交流戦   ロッテ6―4阪神 ( 2021年5月27日    甲子園 )

<神・ロ(3)>甲子園のマウンドに上がった佐々木朗希 (打者・マルテ)
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 ロッテの2年目・佐々木朗希投手が待望のプロ初勝利を手にした。一方で本人も言っていたように課題もある。「平成の怪物」松坂大輔投手が西武に入団した時の投手コーチでもある、スポニチ評論家の杉本正氏が分析した。

 令和の怪物には勝ち運もある。甲子園でプロ初勝利。一つ一つのボールも非常にいい。一方で長い回を投げ、試合をつくるという点で佐々木朗にはまだ課題が多いと感じた。

 特に気になったのは右打者の内角に厳しく投げ切れないこと。この日、捕手の佐藤都が内角を要求したのは5回、マルテの3球目の1球だけ。左打者の内角には普通に投げ込んでいたが、フォーム的に右の内角に投げづらいということはないと思う。リリース時に右手首が立っているし、シュート回転して抜ける心配もない。

 外角一辺倒では苦しい。5回のサンズの適時打などは外角直球を狙われた。私が西武投手コーチだった時の「平成の怪物」松坂は、右打者の内角でどんどんストライクが取れるタイプ。制球が良く、捕手にも多く使うよう指示していた。この内角球があればこそ、より外角球が生きる。

 きれいな軸回転の直球の質は松坂より上かもしれない。ただ、変化球の精度や打者との駆け引き、抑える技術など総合力は同じ高卒2年目では松坂が上回っていた。ともに怪物。佐々木朗がここからどう成長するか楽しみだ。

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2021年5月27日のニュース