広島・栗林「必ず勝って笑顔を」11選手欠くコロナ禍でもファンに約束 苦手交流戦も一丸で乗り切る!

[ 2021年5月27日 05:30 ]

キャッチボールする栗林(球団提供)
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 広島は26日、27日の西武戦(マツダ)から試合を再開すると発表した。23日までに計12人の新型コロナウイルス陽性が判明。連日PCR検査を実施し、24日から3日連続で陽性者が出なかったことでチーム活動の再開が決まった。21日の阪神戦から5試合連続の中止を経て臨む2年ぶりの交流戦。菊池涼、鈴木誠ら11選手を欠く中、球団を通じて栗林良吏投手(24)が白星でファンに笑顔を届けることを誓った。

 広島にとっては、コイ党の笑顔を取り戻すための交流戦でもある。27日の西武戦が19日巨人戦以来8日ぶりとなる試合開催。チーム活動の再開を前に、栗林が思ったのはファンの存在だった。

 「延期になった試合に来るはずだったファンがいる。そういう方々がもう一度球場に来たいと思ってもらえるように、必ず勝って笑顔を届けられるように、チーム全体で戦っていきたいと思います」

 非常事態は、17日に菊池涼ら3選手がPCR検査で新型コロナの陽性判定を受けたことから始まった。チーム内の陽性者は計12人を数え、21日からの阪神3連戦、25、26日の西武戦が中止となった。

 球団では20日から連日PCR検査を実施。26日には1、2軍の首脳陣、選手、球団スタッフ計132人全員が同検査での陰性を確認した。これで24日から3日連続で陽性者なし。鈴木清明球団本部長は「(20日から)7日間続けて陰性となった人が明日出る。(保健所と)相談し、最終的に球団が(試合再開を)判断した」と説明した。22日から選手同士が接触しない形での自主練習に変更されており、選手が陽性者と接触したのは19日の巨人戦が最後。発症までにかかる一般的な潜伏期間が過ぎ、新たな感染リスクが最小限に抑えられたと判断した。

 マツダスタジアムでの自主練習は原則個人練習のみで、球場の滞在時間が制限されるなど満足な調整はできなかった。それでも、栗林は「疲労を回復して、もう一度100%の状態で試合に臨めることはプラス」と振り返る。総力戦に備えて体力は万全に整えた。

 ただし、厳しい戦いが続くことに変わりはない。野手では菊池涼、鈴木誠らが不在。投手では森下、高橋昂が陽性者との濃厚接触者と認定されたことで先発を担っていた5人中3人が離脱した。ましてや、19年に最下位となるなど2年連続で負け越している交流戦からの再開となる。

 「力で押せるところは押して、相手の苦手な所を攻めたい」。栗林の言葉通り、ここからはチーム状況など関係ない。パ・リーグとの真っ向勝負が始まる。(河合 洋介)

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2021年5月27日のニュース