ソフトバンク・東浜 今季初先発で勝敗付かずも収穫「前半はとても良い感覚」

[ 2021年5月27日 05:30 ]

交流戦   ソフトバンク3ー4中日 ( 2021年5月26日    バンテリンD )

<中・ソ>今季初登板した東浜(撮影・椎名 航)
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 右肩の不調で出遅れていたソフトバンクの東浜巨投手(30)が26日、中日戦で今季初登板初先発。4回まで許した走者は1人と好投するも中盤につかまり、5回2/3を7安打3失点で勝敗は付かなかった。チームは交流戦2連敗スタートとなったが、17年最多勝右腕の復活は明るい材料だ。

 あと1アウトが取れなかった。1―1の6回。東浜は無死三塁から2者連続三振で2死までこぎつけた。しかし、ビシエドへの初球が高めに浮いた。得意球のシンカーを右前へはじき返され、勝ち越しを許す。さらに安打と四球で満塁のピンチを迎え、木下にも適時打を浴び3失点目。202日ぶりの復帰登板は、6回途中で無念の降板となった。

 「6回は少し悔いが残ります。イニング途中での降板になり中継ぎの方には申し訳ないし、最後まで投げ切りたかった」

 ただ、随所で貫禄を見せた。「前半はとても良い感覚、良いペースで投げられていた」と4回までに許した走者は1人だけ。ファームではシンカーに頼り過ぎる面があったが、この日は違った。計97球を投じ、最速150キロをマークした直球が36球、カットボールが37球、シンカーが24球と配球を工夫して試合をつくった。

 いくつもの困難を乗り越え、たどり着いたマウンドだった。昨年11月15日、ロッテとのクライマックスシリーズ第2戦に登板した後に右肩違和感を訴え、日本シリーズは登板できなかった。同12月には新型コロナウイルスに感染。今季初実戦となった4月2日のウエスタン・リーグ中日戦では左足に打球が当たって打撲。「やばい痛みだった」。再び離脱して復帰プランは大幅に狂った。そこから2軍戦で4試合登板を経て迎えた“開幕戦”。8回に柳田が同点2ランを放って負けを消してくれたが、勝利がどうしても欲しかった。

 チームは13年以来8年ぶりの交流戦連敗スタートとなった。工藤監督はビシエドへの初球を振り返り、「経験豊富な(東浜)巨としては投げてはいけないボール」と指摘した。厳しい言葉は期待の裏返し。次こそは快投で指揮官の思いに応える。

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2021年5月27日のニュース