球界一の名手が…広島・菊池涼が開幕7戦目で失策 一昨年の9月16日以来

[ 2021年4月2日 20:30 ]

セ・リーグ DeNA-広島 ( 2021年4月2日    横浜スタジアム )

<D・広>8回2死一、二塁、桑原の打球を広島・菊池涼が前にはじき失策が記録される(撮影・篠原岳夫)
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 広島の菊池涼介内野手(31)が、2日のDeNA戦で失策を記録した。8回、桑原の打球は二遊間への難しいゴロ。菊池涼はグラブに当てたものの、ボールをはじいて、「E」ランプがともった。

 菊池涼がシーズンで失策を記録するのは、一昨年の9月16日のヤクルト戦以来。昨年は守備率10割を記録したプロ野球界屈指の名手が見せたレアなシーンだった。

 昨季は10月15日の巨人戦で開幕から91試合連続無失策を達成。二塁手として同一シーズン434連続守備機会無失策のセ・リーグ記録を更新すると、シーズン終了まで継続し、結局、503度の守備機会を無失策で終え、二塁手としては史上初の守備率10割を達成した。守備のベストナインを選ぶ「第49回三井ゴールデン・グラブ賞」では、両リーグ最多の283票を集め、8年連続8度目の受賞。1988~94年の辻発彦(西武)を超え、二塁手では最長の8年連続選出となった。

 ただ、本人は守備率10割について「10割で全てチームに貢献できたかと聞かれると、そうではないのかなと思います。10割だったから良かったということはない。チームが勝たないと。勝つために何かを積み重ねていかないといけない」と、満足感を見せなかった。

 モットーは攻める――。「攻め切れれば投手は楽になる。攻めない守備に価値はない」と言い、投手やチームを助けるためにリスクを冒して球際を攻め、難しい体勢でも正確に送球するからこそ、価値のある記録だと考えている。それだけに、今後も攻める守備を追求する気構えだ。

 《2020年 無失策VTR》菊池涼(広)は2020年に103試合(守備機会503度)に出場し、失策0で守備率10割を達成した。守備記録の規定試合数(全試合の2/3)以上で守備率10割の内野手は、いずれも一塁手の18年ロペス(D)、19年の岡本(巨)と内川(ソ)に次ぎ史上4人目。一塁手以外では初の快挙で、87年に高木豊(大洋)が記録した二塁手の最高守備率・9971を33年ぶりに更新した。

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