センバツはコロナ禍の調整不足影響か「投高打低」に拍車

[ 2021年4月2日 05:30 ]

中京大中京・畔柳
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 2年ぶりに開催された今センバツ。春は「投高打低」と言われるが、例年以上に傾向が強い大会となった。大会1号は13試合目。金属バット導入後(春は75年)では最も遅い記録だ。合計も03年以来18年ぶりの1桁となる9本塁打に終わった。

 一因はコロナ禍での調整不足だ。年明けに出された緊急事態宣言の影響で、東海大相模は練習時間が制限された。平日は午後4時から4時間程度行っていたが、約2時間で切り上げざるを得なかった。門馬敬治監督は「免疫機能が下がると感染のリスクが高まる。疲労をためずに睡眠を大事にした。個人練習もほとんどやっていない」と振り返る。短時間で効率を高める練習で今大会に臨んだ。

 組み合わせ抽選の前倒しの影響もあった。例年は開幕の1週間前だが、今年は約1カ月前。映像での分析やデータを収集する時間が十分にあった。1、2回戦は異なる先発投手を起用して8強入りした仙台育英の須江航監督は「対戦相手を想定して、ローテーションを組んで戦いたいと思っていた」と語った。中京大中京・畔柳亨丞ら好投手が多い大会で完封試合は9。17年には大会総得点数が最多の333だったが、今年は242得点。計31試合で1点差が13試合もあり延長も7試合。何よりも数字が物語っている。(アマ野球担当キャップ・川島 毅洋)

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2021年4月2日のニュース