ソフトBドラ3・津森 初登板バレ斬り!サイドからオール直球勝負 1回無失点

[ 2020年2月18日 05:30 ]

ソフトバンク紅白戦   紅組1-0白組 ( 2020年2月17日    アイビー )

<ソフトバンク紅白戦>1回を投げ3人で抑えた津森(撮影・中村達也)
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 ソフトバンクの宮崎キャンプで、ドラフト3位・津森宥紀投手(22=東北福祉大)が17日の紅白戦に初登板。7回無死一塁から4番のウラディミール・バレンティン外野手(35)を中飛に片付けるなど、1回を1安打無失点で切り抜けた。大学日本代表に選出されたこともあるサイドスローは開幕1軍を目標に、その先のセットアッパー定着も見据える。

 初実戦で、思い切り腕を振り抜いた。7回から6番手で登板した津森は先頭・松田宣に中前打を浴びてしまう。打席には13年に、王貞治球団会長のシーズン本塁打記録を抜いた新加入のバレンティン。しかし18年に全日本大学選手権最優秀投手賞など、アマ時代から修羅場を経験してきた右腕は動じなかった。

 4球オール直球勝負。ミートされながらも球威が勝って中飛に打ち取った。「紅白戦だし内角は投げられない。全部外の真っすぐを4球目には合わせられた。打ち取ったけど紙一重ですね」。それより松田に0―2からスライダーを中前に運ばれた投球を悔やんだ。

 「(ボールで)外す場面はもっと大胆に外さないと…。経験を積んで、この世界でやっていきたい」

 この日は142キロ止まり。自己最速の149キロには及ばなかった。それでも見守っていた工藤監督は「スピードガンよりボールに切れがある。これから楽しみ」と目を細めた。

 入団が決まった11月中旬。大学日本代表チームで知り合った1年先輩の甲斐野と再会するのが「楽しみ」と告白した。「夢は甲斐野さんの前を投げることです。7回がボクで8回が甲斐野さん。でも今や日本一、そして侍ジャパンですからね」。それから3カ月。憧れの先輩は右肘内側側副じん帯一部損傷で15日から離脱した。

 「寂しさはあるけど、チャンスをものにして生きていかないとプロはダメなんで。開幕1軍で投げるためにも、紅白戦でアピールしていきたい」

 甲斐野に聞きたいことは半分も聞けていない。キャンプを一緒にやりたかったはずだ。それでも、感傷に浸ってばかりでは日本シリーズ3連覇中のチーム内で生き残れないことは、承知している。

 「真っすぐの切れはまだ6割。これからです」。津森は前だけを見据えた。

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