大阪桐蔭 西谷監督、センバツ“当確”に「このチームは甲子園に飢えている」

[ 2019年10月27日 13:20 ]

2019年度秋季近畿地区高校野球大会準々決勝   大阪桐蔭4―3明石商 ( 2019年10月27日    佐藤薬品スタジアム )

<大阪桐蔭・明石商>6回2死二、三塁、暴投で決勝の生還する大阪桐蔭・仲三河(撮影・後藤 正志)
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 大阪桐蔭(大阪1位)が、甲子園大会春夏連続4強の明石商(兵庫2位)を破り、来春選抜大会出場に“当確ランプ”をともした。来秋ドラフト候補の明石商・中森を攻略しての勝利を西谷浩一監督(50)は「この世代では近畿でも、全国でも上位の投手。とはいえ、甲子園ではこういう投手を打たないと勝てない。結果的には(ヒットを)6本しか打ててないので、もっと打てるようにしていきたい」と振り返った。

 流れを一変させたのは3番・西野力矢内野手(2年)だった。0―3の3回2死一、二塁、中森の外角直球を右翼席に運ぶ同点3ラン。「前の2人がつないでくれたので、僕も次につなげるという気持ちだった」と声を弾ませた。会心の一打の背景にはチームとしての徹底した意思統一があった。「低めの変化球をどれだけ見逃すことができるか。見逃して(ストライクを)取りに来た球を狙う」。初球、2球目の変化球を確実に見逃し、3球目の外角直球に思い切り踏み込んだ。高校通算23号で初めての右方向への本塁打。「一番、うれしいくらいです」と笑顔で手応えを口にした。

 1年前の悔しい思いが体を突き動かしている。「相手の校歌を聞いたことや、目で見た景色を忘れずにやってきた」。昨年の秋季近畿大会はこの日と同じ準々決勝で智弁和歌山(和歌山)に敗れ、結果的に選抜大会出場を逃した。「僕の仕事は打点を稼ぐこと。ホームランは意識せず、点を挙げる。自分が打てば、チームが流れに乗れる」。打撃投手などのサポートをしてくれた3年生の思いも背負って、打席に入った。

 3季ぶりの甲子園大会に向け、一つのヤマは超えた。西谷監督は「去年はここ(準々決勝)で負けて悔しい思いをし、春も、結果的に夏も逃した。このチームは甲子園に飢えているチーム。次もしっかり頑張って、春につなげていきたい」と気持ちを引き締める。春3度、夏5度の甲子園大会優勝を誇る全国屈指の強豪校が、全力でまずは近畿の頂点を取りに行く。

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