【有藤通世 視点】輝星 伝説の剛腕・山口高志に連なる高め直球

[ 2019年6月13日 07:30 ]

交流戦   日本ハム2-1広島 ( 2019年6月12日    札幌D )

<日・広>プロ初勝利の吉田輝(中央)はウイニングボールをポケットにしまう(撮影・吉田 剛)
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 日本ハム・吉田輝の投球を見ていて、私が現役時代に対戦した山口高志(阪急)を思い出した。最速160キロが出ていたのでは、と言われた伝説の剛腕。山口も身長1メートル70ほどで背格好も似ている。そして、高めの直球に猛烈に力があった。

 初回。立ち上がりの吉田輝は広島打線を警戒するあまり、「低めに投げなければ」と意識しすぎていた。結果2四球を与えたが、1死満塁で西川を3球三振に斬ったのは見事だった。外角高めの直球。2回の会沢の三振も最後は高めの真っすぐだった。球速表示以上にボールが手元でググッと伸びる。制球を意識した低めよりも「強さ」を感じた。

 思い切り腕を振った高めのボールの魅力。スタイル的にはかつての山口であり、現役なら則本昂(楽天)だろうか。初対戦で直球でぐいぐい押してくる投球に広島打線は戸惑ったようだが、目が慣れてきたであろう3回の中軸、5回の1番打者からの場面も3者凡退に抑えた。立ち上がりから修正した能力も含めて非凡であり、やはり並の新人ではない。

 変化球でボールを離す瞬間に腕が緩むなど、細かい修正点はある。それでも大きな自信にしていい84球。次回以降の登板も楽しみだし、今後の可能性を感じる投球だった。(スポニチ本紙評論家)

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