日立製作所・岡崎 PL魂で3冠 名門野球部「復活まで現役」

[ 2018年12月14日 05:30 ]

2018年度社会人野球表彰授賞式 ( 2018年12月13日 )

「3冠」に輝いた日立製作所・岡崎が2018年度ミス日本グランプリ・市橋礼衣さんと記念のバットを持つ(撮影・大塚 徹)
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 2018年度社会人野球表彰(主催・日本野球連盟、共催・スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社、協賛・シチズン時計)の授賞式が13日、東京都千代田区のKKRホテル東京で行われた。日立製作所の岡崎啓介内野手(29)が最多打点、最多本塁打、ベストナイン一塁手の「3冠」。休部中の母校・PL学園で培った力で栄誉に輝いた。

 名前を呼ばれるたびに壇上を忙しく歩き回った。29歳での初受賞、それも3つ。抱えきれないほどのトロフィーと記念品に岡崎の顔はほころんだ。

 「まさか獲れるとは思っていなかった。本当にうれしい」

 休部中の母校・PL学園にエールを送る「3冠」だ。在校中は06年センバツにエース前田健太(現ドジャース)らと出場し、4強入りしている。「いろんなところでOBが頑張って、少しでも復活の方向に向いてくれたら。いつになるか分からないけれど、復活するまで現役でいたい」と熱い思いを明かした。

 名門で培った強い精神力で今年は崖っ縁からはい上がった。結果に恵まれず、昨秋限りでの勇退も覚悟したがチームは現役続行を決定。これを機に「フルスイングがポリシーだったのにチーム打撃を意識しすぎて当てにいっていた」とスタイルを見直した。取り入れたのは、大リーグで流行の打撃理論「フライボール革命」。年間6本塁打、20打点の大活躍を演じた。

 来年で節目の30歳。「一からという気持ちで頑張りたい。ぶっちぎりの単独受賞を目指したい」。本塁打はパナソニックの新人・片山と6本で並んだが、打数が少ない方が上回る規定のためつかめたタイトル。今度こそは圧倒する。その目には自信がみなぎっていた。 (松井 いつき)

 ◆岡崎 啓介(おかざき・けいすけ)1989年(平元)7月25日生まれ、大阪府出身の29歳。大阪西ボーイズを経てPL学園に進学。3年夏は大阪大会3回戦敗退。立大では4年秋に東京六大学リーグの首位打者。日立製作所に入社し、13年に侍ジャパン社会人代表入り。1メートル73、78キロ。右投げ右打ち。

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