西武本拠地 暑さ対策で出現した“見えない難敵” 大型扇風機で「打球が落ちてこない」

[ 2018年8月6日 10:30 ]

盛り上がる西武ベンチ
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 言ってもしかたない。でも口から出てしまう。「暑い…」。プロ野球の現場でも屋外球場では、敵と戦う前に暑さとの戦いは避けて通れない。

 担当する西武の本拠地・メットライフドームは「自然環境共存型スタジアム」と称し、通気性を高めた構造である。ドーム球場で直射日光は遮られるが、熱気と湿気がこもりやすい。首位攻防の第1Rだった日本ハム3連戦の初戦が行なわれた3日。所沢の最高気温は37度だった上に、試合中はゲリラ豪雨がドームの屋根を叩き、蒸し暑さが増した。日本ハムとの3戦目で、本拠地6連戦の最終戦だった5日も最高気温は36度。湿気こそ少なかったが、練習時から人工芝からの照り返しのような熱気は強烈だった。外野守備練習から引き上げてきたベテラン松井は、大粒の汗を浮かべたまま「暑い、やばい」とポツリ。色白の源田もノックを終えて、赤い顔をしながら「きょうが一番、ヤバいです…。6日目だからですかね」とロッカールームへ消えた。夏の甲子園が開幕し球児たちも汗だくだったが、西武ナインも高校球児に負けないくらい相当の体力を消耗している。

 暑さ&熱中症対策で、西武ベンチには3台の簡易冷房機が設置され、塩分などを補給するタブレットも常備されている。そして、ドーム内部の空気を動かすために、内野スタンドには大型の扇風機が設置されている。内野スタンドからグラウンドへ向けて風を送るこの装置が、試合に思わぬ影響を与えているという。「打球が伸びるというよりも、なかなか落ちてこない感覚。外野手はさっと落下点に入るけど、最近はそこから“あれっ?”って感じで後ずさりするのが増えている」と数日前に口にしたのは中堅手の秋山だ。この言葉を受けて外野手の動きを追ってみると、確かに外野手が落下点に入ったと思った後に、ジリジリッと後方に移動するケースが見受けられる。

 「自然環境共存型スタジアム」に存在する人工の風の影響。暑さが生む、目に見えない難敵である。(記者コラム・春川 英樹)

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