頭蓋骨骨折から復帰の中央学院・大谷 登板かなわず 悔しさはプロで晴らす

[ 2018年8月6日 06:17 ]

第100回全国高校野球選手権記念大会第1日・1回戦   中央学院4―5済美 ( 2018年8月5日    甲子園 )

<中央学院・済美>初回1死三塁、中央学院・大谷は左犠飛を放つ(投手・山口) (撮影・奥 調)
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 【メモリアル メモリーズ 中央学院・大谷拓海投手】中央学院(西千葉)・大谷の頬を涙が伝った。5月に打球が直撃して頭蓋骨を骨折。6月に父・昭彦さん(47)から夏の大会を諦めるよう諭された。初戦の明徳義塾戦で逆転サヨナラ弾を浴びたセンバツを思い「俺には仲間をもう一度甲子園に連れていく責任がある」と説得してグラウンドに戻ってきた。

 連れていくつもりが、仲間に導かれての甲子園出場だった。「みんなのおかげでここまで来られた」。ケガの影響で思うように登板できない中、2番手投手・西村と打線の奮起で西千葉大会を初優勝。背番号1だが、この日も調整が間に合わず、「4番・右翼」で出場。初回に左犠飛で2点目を挙げたが、安打はなかった。最後は1点を追う8回2死一塁で3球三振。「自分が1本出せていれば」と悔やんだ。試合後「プロ志望届は提出します。打者でプロに行きたい。中央学院の仲間のためにも活躍したい」と決意を語った。視察した楽天の後関昌彦スカウトは「スイングが大きくて柔らかさもある」と評価。マウンドに別れを告げ、新たな一歩を踏み出す。 (武田 勇美)

 ◆大谷 拓海(おおたに・たくみ)2000年(平12)7月13日生まれ、茨城県牛久市出身の18歳。小2で本埜ジャガーズで野球を始める。滝野中では船橋シニアでプレーし、主に外野手。中央学院1年春から背番号9で秋から「1」。2年秋に関東大会を制し、今春センバツで同校初の甲子園出場を果たした。1メートル78、77キロ。右投げ左打ち。

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2018年8月6日のニュース