【鳥取】鳥取西 健闘も届かず “レジェンド15校”姿消す

[ 2018年7月24日 15:32 ]

第100回全国高校野球選手権記念鳥取大会準決勝   鳥取城北15―6鳥取西 ( 2018年7月24日    コカ・コーラボトラーズジャパンスポーツパーク野球場 )

<鳥取城北・鳥取西>準決勝で敗退し、鳥取城北(手前)の校歌を聞く鳥取西ナイン
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 第1回から予選に出続ける夏の地方大会皆勤15校、最後の砦がついに屈した。前日、和歌山・桐蔭が敗れ、甲子園出場の可能性を残すのは鳥取西ただ1校。3点を先制されたが2回に逆転。再逆転されても7回に再度追い付いた。暗転したのはその直後。8回、鳥取城北に打者一巡の攻撃を受け、敗北が確定した。

 「負けた実感がありません。まだやれるんじゃないか。3年間このメンバーでやれて良かった」

 父兄らへの試合後のあいさつで、そう語った主将の浜崎瀧太郎内野手(3年)は兵庫県出身。三田学園中から3年前、鳥取西の県大会決勝戦を見て、単身引っ越した。その決勝も同カード。試合展開はこの日と真逆で鳥取西が3度リードしながら追い付かれ、6―9で敗れた。

 「3年前にここで見て、やろうと。甲子園を憧れではなく“そこへ行こう”という強い気持ちでやりたいと思った」。高校生活をそう思い描いていたと振り返る浜崎は、2度目に追い付いた7回の攻撃に右前適時打で貢献。「(3年前の教訓を)糧にできた部分とできなかった部分がある。後輩には僕たちのいい部分を引き継いでもらって、甲子園に行ってほしい」とエールを送った。

 思いは2回、一時逆転となる2点中前打を放った3番吉沢駿太郎内野手(3年)も同じ。父・正一郎さん(51)は1985年夏の甲子園に同校から同じ3番打者として出場。初戦で日大三に7―4で勝った。

 「いつも透り、力を抜いていけ」と試合前、父からもらったアドバイスの通り、逆転打はコンパクトにバットの芯で捕らえたライナー性。幼少から聞いていた鳥取西での甲子園勝利を果たせず、「(当時も)自分たちと同様、前評判は高くなかったけれど甲子園で1勝できたと聞いた。それを目標にしてきた」とうなだれた。

 「この子たちにとっては100回も第何回も関係ないこと。君たちの大会なのだから」。選手には過剰に意識しないよう諭してきた浅田真一監督は「秋春に勝てなかったチームがこの大会は素晴らしい」と2度追い付いた試合展開も含め、県4強の戦いを賞賛した。

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2018年7月24日のニュース