阪神・岩貞“中19時間半”でスライド先発「切り替えていきたい」

[ 2018年6月9日 06:51 ]

岩貞はマウンドに上がるも投球練習中に雨が強くなりベンチに引き揚げる(撮影・岩崎 哲也)
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 阪神は8日のロッテ戦が雨天中止となり、9日からの9連戦が確定した。大事な初陣には岩貞祐太投手(26)のスライド登板が決定。直前までナイター登板に備えていて“中19時間半”で仕切り直しのデーゲームを任された。

 岩貞は甲子園のマウンドへ上がって投球練習を始めていた。あとはプレーボールを待つのみとなったその時、一時は弱まっていた雨脚が一気に強まった。

 試合開始が遅れ、結局、午後6時36分に中止が決定。次の登板はいつになるのか…。報道陣も思案を巡らせている中で、きょう9日の予告先発が再発表され、岩貞の名が記された。

 単なるスライド登板ではない。午後2時開始のデーゲームのため、中止決定時から実に“中19時間半”の過密日程で仕切り直しのマウンドに上がることになる。中止がなければ9日に登板予定だった小野をそのまま起用する選択肢もあった中で首脳陣は岩貞を指名。緊張感を保ち続けなければいけない厳しい条件の中でも、スライド登板を託された事実は信頼の証しに他ならない。

 前回1日の西武戦では球界屈指の強力打線に黒星を喫したとはいえ、8回2失点の完投負け。右打者の内角へ直球を強気に投げ込み、チェンジアップで三振の山を築く10勝した16年の“必勝スタイル”が見事によみがえった快投だった。

 今回で中止を確定した9連戦の大事な初戦。今季交流戦では初の連勝も託された岩貞は「(中止は)仕方ないので、切り替えていきたい。しっかり気持ちを入れて任された試合を投げたい」と力強い言葉で意気込みを示した。

 大型連戦になったことでフル回転が予想されるブルペンの負担軽減には「そこはいつも通りで何も意識せず思い切っていきたい」と過度に気負うことはなかった。今季6度の先発で5度のクオリティー・スタートを記録するなど安定感は抜群。等身大の投球で大きな責任を全うするだけだ。(遠藤 礼)



 ○…岩貞(神)のスライド登板は16年9月18日→19日以来2年ぶり2度目。前回は9月18日のデーゲーム巨人戦(甲子園)が降雨中止。仕切り直した翌19日のデーゲーム同カードを8回5安打1失点の好投でシーズン8勝目を挙げ、チームが開幕から9敗1分けだった甲子園の巨人戦初白星としている。

 ○…チームの降雨中止は6月6日のオリックス戦(甲子園)に続き今季7度目。過去6度の直後の試合は6戦全勝中だ。 

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2018年6月9日のニュース