【東尾修 視点】7連勝の雄星 4回以降の完全投球が次戦での「ジャンプ」に

[ 2018年6月9日 09:40 ]

交流戦   西武5―4巨人 ( 2018年6月8日    東京D )

力投する西武の先発・菊池(撮影・木村 揚輔)
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 見違えた。打線の援護によって、投手はこれだけ姿を変える。4回以降の西武・菊池は別人だった。3回まで実に66球。それが4回以降の4イニングは40球だった。

 菅野との頂上決戦。当然、立ち上がりはお互いの状態をうかがいながら投げる。神経戦。その序盤から味方が得点を積み上げ、点差が開いたことで、決して調子の良くなかった菊池に躍動感が生まれた。テークバックでも力が抜け、体全体を使った伸び伸びとしたフォーム。この投げ方なら肩への負担も少ない。

 左肩の機能低下から復帰して2試合目。ブランクを埋めるための筋力は、実戦で投げてこそ戻ってくる。この日はホップ、ステップの2段階目。まだ指にかかるボールも少ない。4回以降の投球が、次戦での「ジャンプ」につながるのは間違いないだろう。

 菅野は3回の2点目以降、全て2死からの失点だった。ここを抑えてこそ絶対的なエース。あとはフォーム全体で、体や腕のしなり、投球で大切な「しなやかさ」が物足りないとも感じた。

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2018年6月9日のニュース