「大谷より上」スカウト絶賛 盛岡大付・松本、みちのくNo.腕

[ 2014年7月19日 05:30 ]

<一関一・盛岡大付>今夏初登板し、8回3安打11奪三振の活躍をみせた盛岡大付エース・松本

岩手大会3回戦 盛岡大付6―1一関一

(7月18日 岩手県営)
 第96回全国高校野球選手権大会(8月9日から15日間、甲子園)の地方大会は18日、19大会で82試合が行われ、岩手大会では今秋ドラフト候補の盛岡大付・松本裕樹投手(3年)が9回11奪三振の快投で、一関一に6―1で勝利した。

 動じない。本塁打を浴びても、盛岡大付・松本は全く動揺することなく腕を振り、次々とバットに空を切らせた。8回を3安打11奪三振。東北No・1右腕の名にふさわしい快投だった。

 「ホームランは打たれたけど、気にしなかった。チームが勝てたからきょうは80点」

 初戦となった14日の2回戦・水沢農戦は30―0のコールドゲームで大勝。登板機会はなく、この日が今夏初登板。巨人、DeNAなど国内10球団のスカウトが見守る中「登板間隔が空いていたので、真っすぐを試したかった」と2回に右越えソロを浴びるまでオール直球を投じる余裕を見せた。被弾直後にも2者連続三振、さらに3回1死から5者連続三振。軽く腕を振って自己最速にあと2キロと迫る148キロを計測し、スライダー、チェンジアップを交えて追加点を許さなかった。

 恵まれた体格、4番にも座るセンスの高さにネット裏からは称賛の声が相次いだ。ロッテ・松本尚樹編成統括は「変化球や体の完成度は高校時代の大谷(現日本ハム)よりも上」と評価。DeNA・高田繁GMも「直球、変化球みんな良かった。もっと力を入れて投げたらと思うと、凄い伸びしろを感じる」と期待を口にした。

 昨夏岩手大会決勝で花巻東に逆転負けした悔しさを晴らす集大成の夏。「目標は甲子園です」。この時ばかりは言葉に力がこもっていた。

 ◆松本 裕樹(まつもと・ゆうき)1996年(平8)4月14日、神奈川県生まれの18歳。小1から南瀬谷ライオンズで野球を始める。瀬谷ボーイズを経て盛岡大付では1年春からベンチ入り。同年夏、2年春の甲子園出場。2年秋から背番号1。1メートル83、80キロ。右投げ左打ち。家族は両親と兄、弟。

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