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今年も逆転のENEOS!8回2点差から井領3ラン

[ 2014年7月19日 05:30 ]

<JX-ENEOS・JR東海>8回2死一、三塁、JX-ENEOS・井領が逆転3ランを放ち、ベンチのナインに迎えられる

第85回都市対抗野球2回戦 JX―ENEOS5―4JR東海

(7月18日 東京D)
 開会式に加え、1回戦2試合と2回戦1試合が行われ、1950~52年の全鐘紡(大阪市)に次ぐ史上2チーム目の3連覇を狙うJX―ENEOS(横浜市)は初戦の2回戦でJR東海(名古屋市)に5―4で逆転勝ちした。3点を追う8回、1点を返した後に3番・井領雅貴外野手(24)が起死回生の3点本塁打を放った。また、東京ガス(東京都)と大阪ガス(大阪市)は1回戦を突破した。大会は29日まで12日間行われる。

 打球が左中間席で弾むと、井領は我を忘れた。一塁ベンチ前ではナインから手荒い祝福を受けたが、痛みなど感じなかった。

 「あっちの方向に入れたことがなかったので“とにかく入れ!”と思っていた。二塁ベースあたりから、ずっと訳が分からない感じだった」

 3点を追う8回。3連打と犠飛で1点を返し、なお2死一、三塁。「とにかく後ろにつなごうと。ホームランは考えていなかった」。1ボールからの2球目、外角高め142キロの直球を一振りで仕留めた。7年目を迎えた今季。毎年のようにドラフト候補に名前が挙がりながら、悔しい思いをしてきた。桐蔭学園(神奈川)の同期生、ロッテ・鈴木とは昨年末に顔を合わせ、刺激を受けた。「うらやましいなと。自分もチャンスがあれば」と、再びプロで同じ舞台に立つという夢は諦めてはいない。

 6月3日、西関東第1代表になった東芝と壮行試合が行われた。結果は1―5。敗戦にも笑顔を見せる選手がいたことを、大久保秀昭監督は見逃さなかった。翌日、早速ミーティングルームに選手を集めた。静かな部屋でDVDが映し出された。昨年のWBCで敗退した侍ジャパンの内川(ソフトバンク)が、カメラの前で涙ながらに責任を背負うコメントを発するシーンだった。指揮官は「甘えがあっては駄目。勝負に対する意識が足りないと感じた」と振り返る。本大会まで1カ月。そこから強化練習で選手を追い込んだ。

 2連覇を達成した昨年も初戦から3試合連続で逆転勝ちだった。なかでも準々決勝の東京ガス戦は、この日と同じ3点リードを許しながら8回裏に一挙4点。大逆転に成功した。同戦で8回に同点適時打を放っていた井領は「今までの経験がある。ワンチャンスあればひっくり返せると思っていた」と土壇場でも冷静だった。3連覇を狙う今年も「逆転のENEOS」は健在だった。

 劇勝。大久保監督は「選手は本当に感動させてくれる。ここでホームランが出たらな、と思っていたところで…。漫画みたいだった」。興奮を隠せない指揮官に続いて、井領は「去年と同じ勝ち方」と言った。史上2チーム目の3連覇へ、王者が底力を発揮して最高のスタートを切った。

 ◆井領 雅貴(いりょう・まさたか)1989年(平元)11月4日、千葉県生まれの24歳。四街道北中では四街道シニアに所属。桐蔭学園では甲子園出場なし。JX―ENEOSでは12、13年に社会人ベストナイン。趣味は釣り。チーム内のニックネームは「リョウイ」。1メートル75、86キロ。右投げ左打ち。

 ▼JX―ENEOS・渡辺主将 誰も諦めず、一人一人が信じ切ったことが1番の勝因。毎年、初戦は独特な雰囲気になるので、心の準備はしてきたが、全体的に硬さ が見られた。

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