広澤克実氏　状態落ちてきた阪神・村上　体のケアとリフレッシュに時間をかけてほしい

セ・リーグ   阪神6―3ヤクルト （ 2023年5月23日    神宮 ）

＜ヤ・神＞6回、山田に2点本塁打を浴びた村上（撮影・平嶋　理子）
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　【広澤克実　視点】阪神・村上の状態が少しずつ落ちてきている。4月はまさしく無双の勢いだったが、5月は3試合連続で失点を記録した。三振は取れているが、武器である直球で取れた空振りは少なかった。

　過去にも多くの投手が、崩れた状態を取り戻すことに苦しんだのを見てきた。故障という最悪の事態に至るケースもある。初めて経験する1軍のローテーション。調整が難しい梅雨も近い。中6日という時間をどう使うかをしっかりと考える時期に来たと感じた。

　テクニカル、メンタルはまだ大丈夫だろう。気を付けないといけないのはフィジカルだ。体のケアとリフレッシュには十分に時間をかけてほしい。中でも睡眠と栄養は重要。プロの世界で長く活躍を続けるためにも、自分にとって必要なものは何か。そのためのベストな方法を探し求めてもらいたい。もちろん強化のためのトレーニングも必要。休息と強化のバランスも考え、早め早めに対処することが故障防止にもつながる。繰り返すが村上にとって今が大事な時期だ。

　試合は7回のノイジーの3ランで決まったが、追い上げられたのも5回1死満塁の逸機が響いていた。流れというのは生き物。点を取れるところで取らないと、相手に流れは移る。交流戦も近い。反省点はしっかりチェックする必要がある。（本紙評論家）