巨人・戸郷完封「きょうぐらいはね、僕が頑張ろうと」エースの自覚あふれる23歳 リリーフ陣も大喜び

[ 2023年5月24日 21:32 ]

セ・リーグ   巨人1―0DeNA ( 2023年5月24日    東京D )

<巨・D>戸郷は5勝目を完封で飾りガッツポーズ(撮影・西川祐介)
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 巨人の戸郷翔征投手(23)がDeNA戦(東京D)に先発登板。9回で6三振を奪い、散発5安打無四球に抑えてリーグ最多タイとなる今季5勝目(1敗)をマークした。

 完封勝利はプロ初完封だった昨年7月12日の阪神戦(甲子園)以来2度目で、本拠・東京ドームでは初。今季5勝のうち3勝が好調DeNAからとなった。なお、完封勝利は今季チーム初。完投勝利は今季チーム2度目で、いずれも戸郷となっている。

 お立ち台に上がった戸郷の顔は晴れやかだった。2回に飛び出した主砲・岡本和の先制9号ソロによる1点を最後まで守り抜き、1―0での完封ショー。プロ初完封は4―0だっただけに「いや、気持ちいいですね」と正直な感想が口をついた。「和真さんがホームラン打ってくれたんで。1点守り切れて良かったです」と戸郷。「あの1点がなかったら延長までいっていたと思うので和真さんに感謝です」と主砲の一発を喜んだ。

 相手先発左腕・石田との息詰まる投手戦。4月18日(長崎)の対決では8回無失点の石田が勝利投手となる一方、戸郷は8回途中2失点で敗戦投手となり、巨人は相手の球団名が大洋だった1960年以来63年ぶりとなるDeNA戦3試合連続零敗を喫していた。それだけに「石田さんも粘って投げてましたし、前回石田さんに負けたので、今回は1―0で勝つ!と思いながら投げてたんで、それが実行できて良かったです」という言葉にも実感がにじんだ。

 最大のピンチは3回。2死二、三塁で打席には打撃絶好調の3番・宮崎という場面だった。だが、得意のフォークボールを4球連続を含む6球投げ、最後は9球目のフォークで三ゴロに仕留めて無失点。その後も吉川や秋広の好守にも助けられ、127球で最後まで投げぬいた。「あれだけ打ってるバッターなんで、1球の失投っていうのが大きな点数につながると思ってたんで、あそこは本当に神経を使いました」と戸郷。「何とかサードゴロに抑えられて良かったなと思います」と笑みを浮かべた。

 バックの好守について聞かれると、「いや本当に毎回、助けられてばっかりでね。自分のピッチングっていうのをしっかりしないといけないなと思わされますし、本当に中継ぎの方にね、いつも助けてもらっているんで、きょうぐらいはね、僕が頑張ろうと…頑張りました」と戸郷。前日3イニングを投げている菊地や、高梨、大江、守護神の大勢らこの日ブルペンで待機していたリリーフ陣は試合後のベンチにズラリと勢ぞろいして戸郷のヒーローインタビューを見つめ、全員笑顔で拍手喝采だった。

 リーグ最多タイの5勝目については「いやこれもね、バッターの方たちをはじめ中継ぎの方たちが積み上げてきてくれたものなので、(数字上は)僕がトップですけどね、みんなに本当に感謝したいです」と野手やリリーフ陣への感謝を口にした戸郷。最後は「これからも1位を目指してね、優勝目指して頑張りますので、たくさんの熱いご声援よろしくお願いします!」とG党にメッセージを送っていた。

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