“令和の新怪物”オリ・舜平大 カーブとフォークで変幻自在 「サイコーです」最長7回零封で無傷4連勝

[ 2023年5月24日 06:00 ]

パ・リーグ   オリックス8―0楽天 ( 2023年5月23日    ほっと神戸 )

<オ・楽>ヒーローインタビューを受けた(左から)頓宮、山下(撮影・岸 良祐)
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 “令和の新怪物”は剛速球だけじゃない。オリックスの山下が自己最長タイの7回で自己最多104球を投げ2安打無失点。二塁を踏ませぬ快投でデビュー以来無傷の4連勝。お立ち台では「サイコーです」と笑顔がはじけた。

 新人だった21年に2軍戦で登板し「一番好きな球場」とお気に入りのほっと神戸で変幻自在の投球を見せた。

 5回1/3で3失点だった14日のソフトバンク戦から中8日。登板間で修正に取り組み、登板前に「どんどん投げたい」と宣言していたフォークは3回まで1球のみ。それでも、最速156キロの直球とカーブを中心に組み立てて、順調に滑り出す。2巡目に入った4、5回はフォークの割合を増やして打者に意識させ、6、7回は再び直球とカーブで抑え込んだ。

 得意のカーブは6試合で171球と12球団で最も多く投げており、山下の投球の生命線。配球は捕手の森に任せているが、その要求に完璧に応えるところが並の投手ではない。

 「2巡目、3巡目で真っすぐが合ってくる打者もいる中でフォークを使っていけた。まだまだだが、3球種目を相手に植えつけることを意識していきたい」

 日米通算192勝の“レジェンド”田中将にも投げ勝った。「凄い選手なので本当に1点もやれないなと思って投げていた」。規定投球回未達ながら防御率は再び0点台の0・98となった。投げるたびに自信を深めていく20歳。どこまで大きくなっていくのか楽しみだ。(中澤 智晴)

 ○…山下は今季、12球団で最もカーブを投げている投手だ。先発6試合で計572球を投げ、カーブは171球。球種比率もトップの29・9%を占めている。空振り率も4位の12・3%と高く、ストライク率も62・0%で5位という安定感を誇っている。

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