侍・中野 “W杯三笘魂”途中出場で執念三塁打「自分が塁に出て雰囲気を変えると思って」

[ 2023年3月11日 05:05 ]

WBC1次ラウンドB組   日本13ー4韓国 ( 2023年3月10日    東京D )

<日本・韓国>6回、中野は三塁打を放つ(撮影・沢田 明徳)
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 図らずも巡ってきた出場機会で中野が躍動し、侍ジャパンの起爆剤として機能した。

 「点差も詰められて嫌な流れもあったので、自分がなんとか塁に出て雰囲気を変えると思って打席に入った」

 6―4と2点差に迫られた直後の6回だ。先頭打者として持ち味を発揮した。相手4番手・鄭哲元(チョン・チョルウォン)に3球で1―2と追い込まれてから粘り、持ち込んだ9球目。真ん中高め147キロ直球をやや強引に右翼線へはじき返し、快足を飛ばして三塁を陥れた。一挙5得点の口火を切り、「ファンの方がたくさんの歓声をくれたので、グラウンドに立って代表の一員としてプレーできているという実感が湧いてきました」と興奮気味に振り返った。

 スタメン遊撃手は初戦に続き源田だった。だが3回に二塁走者となった際に右手の指を痛めたとみられ、4回の守備から中野が遊撃に入った。「(源田から)“ごめん”ということは言われたんですけど、自分自身、本当にやるだけと思っていた」。内野の要が退き、暗いムードが漂いそうになったその時。猛虎のスピードスターが存在感を発揮した。

 昨年のサッカーW杯では、三笘、浅野、堂安ら途中出場で活躍した選手が目立った。中野も「見ていました」と心を躍らせた一人。その雄姿に「自分もどこかの試合で途中から出て印象に残るプレーをすれば、ファンの方も次に期待してくれると思う」と自らを重ね合わせてもいた。

 再び先頭で迎えた7回も左前打を放って好機を演出。まさに“有言実行”の働きを見せた背番号7は「どういう起用になるかわかりませんが、自分の任された仕事をやっていければ」と前を向いた。

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2023年3月11日のニュース