清原氏次男・勝児 偉大な父と同じ景色へ昨夏優勝校を「打ち崩していきたい」 慶応VS仙台育英

[ 2023年3月11日 04:50 ]

18日開幕 第95回選抜高校野球大会組み合わせ抽選会 ( 2023年3月10日    大阪市内 )

組み合わせが決まり意気込む清原(撮影・村井 樹)
Photo By スポニチ

 第95回選抜高校野球大会(18日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が10日、大阪市内で行われた。5年ぶり10度目の出場の慶応(神奈川)は、大会4日目第3試合で昨夏、春夏通じて東北勢の甲子園初優勝を飾った仙台育英(宮城)と対戦。西武、巨人などで活躍した清原和博氏(55)の次男・勝児内野手(2年)が、聖地での必勝を誓った。また、きょう11日で東日本大震災から12年。岩手県大船渡市出身の仙台育英の最速147キロ左腕・仁田陽翔(3年)は、特別な思いを胸に2度目の甲子園に挑む。

 初めて挑む聖地の、初戦の相手が決まった。昨夏、全国制覇を果たし優勝候補にも挙がる仙台育英。清原は淡々とした口調ながら、静かな闘志を言葉に込めた。

 「強いところとやれるので楽しみつつ、チームで打ち崩していきたい」

 対戦相手決定後、横浜市内の同校グラウンドではフリー打撃などで汗を流した。「強いスイングでセンターに打ち返す、自分のバッティングができるようになってきた」。この冬は父・和博氏の教えでもある「センター返し」の打撃を意識。スイング力アップを目標に掲げ、自宅でも毎日300回の素振りを繰り返した。努力は結果として表れ始め、1日から8日までの鹿児島合宿では、練習試合3試合で10打数3安打をマークした。

 父がPL学園(大阪)時代、歴代最多の通算13本塁打を放った甲子園での初戦は10日後に決まった。偉大な結果を残した父については以前「日々、本当にずっと凄いと思っているが、少しでも成長して将来は抜かしたい」とも語った。試合予定日は祝日の21日。聖地での“清原復活”に期待するファンから注目されることになるが「応援にのまれないよう自分のバッティングで盛り上げたい」と平常心を誓った。

 縁のある初戦の相手となった。仙台育英の加藤雄彦理事長が慶大OBで、野球部のユニホームは母校を参考にグレーが基調の慶応と似たデザインとなった。15年ほど前から毎年夏の大会を前に練習試合を開催。清原は出場しなかったが昨夏は慶応が勝利した。

 単位不足で2度目の1年生を過ごしており、選抜出場はこれが最後だが「全力で楽しみ、悔いがない甲子園にしたい」と意気込む。声出し応援も4年ぶりに解禁となる選抜。聖地に響く清原コールも帰ってくる。(村井 樹)

 ◇清原 勝児(きよはら・かつじ)2005年(平17)5月1日生まれ、東京都出身の17歳。5歳から野球を始め、小学校時代は「オール麻布」でプレー。6年生の時、NPB12球団ジュニアトーナメントに巨人ジュニアの一員として出場。中学時代は「世田谷西リトルシニア」に所属した。高校通算8本塁打。50メートル走6秒5、遠投90メートル。1メートル74、80キロ。右投げ右打ち。

 ≪父は東北勢と2度対戦≫清原の父・和博氏はPL学園時代に春夏通算5度の甲子園出場で26試合を戦ったが、東北勢との対戦は2度あった。2年夏の準決勝で金足農(秋田)と対戦。4番・一塁で出場し2打数無安打で2四球だったが、チームは1―2の8回に2点を挙げ3―2で逆転勝ちした。3年夏の初戦だった2回戦では、東海大山形に29―7で勝利。4番・一塁で5打数2安打1打点、9回には4番手としてマウンドに上がり2/3回を無安打1三振、2四球で無失点だった。

続きを表示

この記事のフォト

2023年3月11日のニュース