大阪桐蔭　春連覇へ初戦で敦賀気比と対戦　エース前田は必勝誓う「100％の準備をして大会に入りたい」

18日開幕　第95回選抜高校野球大会組み合わせ抽選会 （ 2023年3月10日    大阪市内 ）

＜第95回センバツ組み合わせ抽選会＞　抽選会に参加した大阪桐蔭・前田悠伍主将（撮影・須田　麻祐子）
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　第95回選抜高校野球大会（18日から14日間、甲子園）の組み合わせ抽選会が10日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールで行われた。史上初となる2度目の選抜連覇に挑む大阪桐蔭（大阪）は、3日目第3試合に敦賀気比（福井）と対戦。初戦から実現した強豪対決に、今秋ドラフト1位候補に挙がる最速148キロ左腕・前田悠伍（3年）が初戦必勝を掲げ、その先にある優勝を見据えた。（学年は新学年）

　横綱との勝負を避けるかのように、大阪桐蔭の対戦相手は最後のくじが引かれるまで決まらなかった。そして、敦賀気比との好カードが生まれた。主将兼エースの前田は「非常に粘り強くて良いチーム。相手に合わせず、自分たちの野球を貫くだけです」と警戒心を高める。選抜連覇へ、初戦から難敵が立ちはだかることになった。

　敦賀気比とは甲子園大会で春夏合わせて2度対戦し、1勝1敗と星を分け合っている。ただし、その1敗は同校にとって重い黒星として刻まれている。15年春の準決勝で平沼翔太（西武）らを擁する相手に0―11と大敗を喫した。その敗戦以来となる甲子園での再戦に、西谷浩一監督は「伝統的に打撃が良く、しっかりと仕上げてくる」と当時の敗戦を思い起こした。

　同校の初戦が大会3日目に組まれるのは初めて。過去13度の出場で初日か2日目に登場したのも4度のみと、過去と比べて早めの仕上げが求められる。それでも前田には「3日目ということで期間が少しある。まだ状態を上げられると思うので、100％の準備をして大会に入りたい」と焦りは見当たらない。

　優勝すれば西谷監督の甲子園通算勝利数が69となり、高嶋仁監督（智弁学園、智弁和歌山）の68勝を上回って監督通算勝利数歴代トップに立つ。加えて、東邦（愛知）に並ぶ歴代最多の5度目の選抜制覇もかかっている。記録更新へ、指揮官が「前田が頑張らないと、このチームは始まらない。（選抜連覇が）簡単ではないことは一番分かっているが、挑戦できることを喜びに変えて全員で優勝旗を取りにいく」と選抜連覇を宣言すれば、前田も「選手44人全員で初戦に合わせ、連覇につなげたい」と続けた。初戦の強豪対決から壮大なドラマの幕が開ける。（河合　洋介）