佐々木朗希、打球直撃にヒヤリ 左足スパイク部分に直撃

[ 2023年3月11日 19:37 ]

WBC1次ラウンドB組   日本―チェコ ( 2023年3月11日    東京D )

<日本・チェコ>2回、ハイトマルの打球に足を出す佐々木朗(撮影・白鳥 佳樹)
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 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドB組は11日、東京ドームで2試合が行われ、日本はナイターでチェコと対戦した。日本は佐々木朗希投手(21=ロッテ)が先発した。

 9日の中国戦、10日の韓国戦に連勝。チェコ戦に勝てば、準々決勝進出に王手をかける一戦。そして特別な「3・11」に佐々木朗はマウンドに立った。初回先頭のV・メンシクへの第1球は162キロ直球。球場からもどよめきが起こった。2死無走者からフルプに163キロを左翼線二塁打され、2死二塁。4番のチェルベンカの遊ゴロを中野が一塁悪送球で先制点を献上。それでも初回に投じた15球のうち、直球は10球、そのすべてが160キロ以上をマークした。

 2回は連続三振の後に四球を与えたが、ハイトマルの中前に抜けそうな打球に対し、よけるように出した左足のスパイク部分に直撃する場面も。打球方向が変わって遊ゴロとなったが、ヒヤリとするシーンだった。

 チームは練習開始前、グラウンド上で円陣を組み、30秒黙とうを捧げた。「活躍する姿を見せることが、一番の恩返し」。岩手県の陸前高田氏出身。2011年3月11日、震災ではキャッチボールに付き合ってくれていた父・功太さん(享年37)と祖父母が犠牲になった。さまざまな思いを背負っていた。

 4日の中日との壮行試合では、大谷翔平に並ぶ日本人最速165キロをマーク。万全の状態に仕上げた。「集中して自分のプレーをする。チームのために、自分ができることをやるだけかなと思っています」。世界が注目する「令和の怪物」が、その投球を日本中に、被災地に、天国に届ける戦いが始まった。

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