【世界陸上】カーリーが9秒86で初優勝 ボルト上回るラスト10Mの加速力 上位3位まで米国勢

[ 2022年7月17日 12:11 ]

陸上・世界選手権第2日 ( 2022年7月16日    米オレゴン州ユージーン )

男子100メートル決勝のフィニッシュ風景。4コースがカーリー、1コースがサニブラウン(AP)
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 男子100メートル決勝では予選で9秒79、準決勝で10秒02をマークしていた米国のフレッド・カーリー(27=191センチ、93キロ)が9秒86で優勝。東京五輪では2位に終わったが、世界選手権では頂点に立った。

 マービン・ブレイシー(28)が9秒88で2位、トレイボン・ブロメル(27)が同タイムで3位に入り、1991年の東京大会(カール・ルイス、リーロイ・バレル、デニス・ミッチェル)以来、31年ぶりに米国勢が上位3着までを独占。前回覇者のクリスチャン・コールマン(26=米国)は10秒01で6着に終わった。

 カーリーはもともと400メートルを得意にしていた選手で、2019年の世界選手権(ドーハ)では3位となり、1600メートル・リレーでは優勝メンバーとなった。

 自己ベストは400メートルが43秒64(世界歴代8位)、200メートルが19秒76(同24位)、そして100メートルでは6月の全米選手権準決勝でマークしていた9秒76(同6位)。100メートルで9秒台、200メートルで19秒台、400メートルで43秒台を記録したのは「9秒86+19秒70+43秒45」マイケル・ノーマン(24=米国)、「9秒94+19秒84+43秒03(世界記録)」のウェイド・バンニーキルク(29=南アフリカ)を含めて3人しかおらず、歴代スプリンターの中でも屈指の“オールラウンダー”となっている。

 全米選手権決勝で9秒77をマークして優勝したときの90~100メートル間のタイムは0秒80。これはウサイン・ボルト(ジャマイカ)が9秒58の世界記録を樹立したときの0秒83を100分の3秒、上回っていた。スタート(0~10メートル)はボルトの1秒89に対して2秒08と出遅れていたものの、ラスト10メートルでは世界記録保持者を凌駕。その後半の加速力は世界選手権でも生かされていた。

 なお脚の故障を抱えていたジャコブスは準決勝を棄権。ジャマイカのオブリーク・セビール(21)が決勝で4位に入った。決勝の成績は下記の通り。

 <男子100メートル決勝成績>
(1)フレッド・カーリー(米国)9秒86(0秒119)
(2)マービン・ブレイシー(米国)9秒88(0秒118)
(3)トレイボン・ブロメル(米国)9秒88(0秒110)
(4)オブリーク・セビール(ジャマイカ)9秒97(0秒154)
(5)アカニ・シンビネ(南アフリカ)10秒01(0秒129)
(6)クリスチャン・コールマン(米国)10秒01(0秒104)
(7)サニブラウン・ハキーム(日本)10秒06(0秒147)
(8)アーロン・ブラウン(カナダ)10秒07(0秒155)
 *カッコ内は号砲からのリアクションタイム

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