【世界陸上】サニブラウン「もう、全力でいってやろうかな」日本初の決勝で激走誓う

[ 2022年7月17日 10:24 ]

陸上・世界選手権第2日 ( 2022年7月16日    米オレゴン州ユージン )

準決勝1組で3位となり、決勝進出を果たしたサニブラウン(左から2人目)(ロイター)

 第2日の16日(日本時間17日)に行われた男子100メートル準決勝で、サニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)が日本短距離界の新時代到来を告げる走りを見せた。

 準決勝1組で10秒05をマークして3位。自動的に決勝進出となる2位以内には入れず、「いい感じで出られたけど、後半もっとまとめられたかな、と。もうちょっと上げていけるかなと思った」と反省したが、タイム上位でファイナルへ。1983年に初開催され、今大会が18回目となる世界選手権で、日本初となる決勝進出だ。

 16歳だった15年に100&200メートルで世界ユース選手権2冠。初出場の世界選手権は200メートルで準決勝に進出した。17年には200メートルで7位入賞。その一方で五輪イヤーは故障に苦しんできた。

 リオ五輪の16年は左大腿部の肉離れで選考会の日本選手権に出場できず。昨夏の東京五輪はヘルニアに苦しみ、200メートルに出場したものの、まさかの予選落ちを喫した。

 故障が癒えた今季は日本選手権で完勝。第1日の予選では向かい風0・3メートルの中、自己2番目となる9秒98をマークした。「歴史を作りに来てるんで。通っただけじゃ満足できないっす。もっともっと上を狙っていきたい」。準決勝で有言実行の快走を披露し、ファイナルへ。世界最速を決める号砲は、日本時間午前11時50分に鳴る。「決勝に残ったら、ほんとにヨーイドンなんで、もう、全力でいってやろうかなという感じ」と最速決定戦を見据えた。

  ◆サニブラウン・ハキーム 1999年(平11)3月6日生まれ、東京都出身の23歳。父はガーナ人で母は日本人。陸上は小4から始めた。15年世界選手権は200メートルに出場。16歳172日で予選を突破し、大会最年少記録を更新。17年の世界選手権はウサイン・ボルト(ジャマイカ)が持っていた200メートルの最年少決勝進出記録(18歳355日)も塗り替えた。19年6月には全米大学選手権で当時の日本新記録となる9秒97をマークした。1メートル90、83キロ。

続きを表示

2022年7月17日のニュース