【世界陸上】サニブラウン 主要国際大会で日本人初9秒台、男子100メートル決勝見えた

[ 2022年7月17日 03:30 ]

陸上・世界選手権第1日 ( 2022年7月15日    米オレゴン州ユージン・ヘイワードフィールド )

男子100メートル予選、9秒98で準決勝に進出したサニブラウン(中央)
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 男子100メートル予選に臨んだサニブラウンがいきなり圧巻の走りを見せた。好スタートから加速し、スピードを維持したままフィニッシュ。向かい風0・3メートルの中、自己ベスト(9秒97)に迫る9秒98をマークした。日本人選手にとって、これが主要国際大会で初めての9秒台となった。

 「あまりタイムは気にせず走っていて“9秒台が出たんだ”というぐらい。気持ちよく走ることができた」

 自身3度目となる9秒台。余裕を感じさせる走りで全体6位のタイムをマークし、3大会連続となる準決勝に駒を進めた。

 一昨年からヘルニアによる腰痛に苦しみ、完治しないまま迎えた昨夏の東京五輪は200メートルで予選敗退した。何より今は、走ることが楽しい。「久しぶりに万全の状態で世界大会に出られているので。物凄く楽しかった」。自らを含め、予選で7人が9秒台をマーク。ハイレベルな戦いにも「(準決勝は)9秒90台でも落ちるかもしれないけど、こんなにレベルの高い大会はないんじゃないかな」と笑顔が絶えない。

 世界選手権の100メートルで決勝に進めば日本勢で初めて。五輪を含めた世界大会となれば、1932年ロサンゼルス五輪6位の吉岡隆徳以来、90年ぶりのファイナリストとなる。

 「歴史をつくりに来ているんで。明日、過去の自分を超えて、前に進んで歩ければ」

 日本時間17日に迎える準決勝と決勝。順位のみならず、山縣亮太(セイコー)の持つ日本記録(9秒95)更新にも期待が高まりそうだ。

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