【玉ノ井親方　視点】前日の大栄翔戦できっかけつかんだ正代　前傾姿勢で押せ押せムード

大相撲名古屋場所7日目 （ 2022年7月16日    ドルフィンズアリーナ ）

逸ノ城（右）を押し出しで下す正代（撮影・亀井　直樹）
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　正代が目の覚めるような取り口で、全勝の逸ノ城に土をつけた。過去の対戦成績は4勝12敗。だが、そうした相性の悪さを感じさせない相撲内容だった。ポイントは前傾姿勢。前日の大栄翔戦と同じように背中を丸めて当たっていくことができたため、前に出る力に加速がついた。211キロの巨体を力強く押し込むと、すぐに左からいなして相手の体勢を崩す。慌てた逸ノ城が呼び込んだところを、前傾姿勢をキープしたまま押し切った。

　序盤は胸から当たるような立ち合いで、すぐに上体が浮いていた。だが、前日の大栄翔戦が良いきっかけになったようだ。背中を丸めて当たれば、上体が浮かないという本来の立ち合いの感覚をつかんだのだろう。これでようやく3勝目。エンジンがかかるのが遅いが、勝てば乗っていくタイプなのでここからの巻き返しを期待したい。（元大関・栃東）