正代 意地見せた!逸ノ城の横綱大関総なめ阻止 立ち合いの迷い消え「思い切りいけた」

[ 2022年7月17日 05:11 ]

大相撲名古屋場所7日目 ( 2022年7月16日    ドルフィンズアリーナ )

逸ノ城(右)を押し出しで下す正代(撮影・亀井 直樹)
Photo By スポニチ

 カド番の大関・正代が全勝の逸ノ城を押し出して3勝目を挙げた。全勝は消え、逸ノ城が1敗で単独首位のまま。2敗で横綱・照ノ富士、琴ノ若、翔猿、錦木、翠富士、一山本、錦富士の7人が追う展開となった。また、出羽海部屋から新型コロナウイルス陽性者が出たため大関・御嶽海は7日目から休場となった。

 強い正代が戻ってきた。踏み込んで左からいなして崩すと、相手が引くところをすかさず前に出て押し出し。ここまで6連勝と勢いに乗る逸ノ城の横綱大関総なめを阻止した。「取られたら力負けすると思った」と左上手を与えず、先に先に攻めて怪力を封じた。

 立ち合いの迷いは消えた。「一つに決めているので思い切りいけた」と他の選択肢を捨てて自信を持って臨んだ。初日から3連敗した取組を見直し、立ち合いの角度を改善。「圧力をかけつつ起こされないように考えた」と最善策を導き出した。土俵下で見届けた粂川審判長(元幕内・琴稲妻)が「良い相撲だった。初日からこれが出ないかなと思ったけれど」と評価したように、不調だった序盤がうそのような変貌ぶりだった。

 逸ノ城とは直近5場所で1勝4敗。「勝率が悪かったので、新しいことをやってみようという気になれた」。4連敗中だった大栄翔を圧倒した前日に続き、負けを恐れず開き直ったことが結果につながった。「守りに入らないように」と場所前に話していた通り、攻めの気持ちが苦手意識を上回った。

 前回カド番だった春場所は1勝5敗から見事に立ち直って9勝。序盤が不調でも自分の相撲を取り戻せると証明した経験がある。ここまで3勝4敗。春場所の再現へ期待が高まる成績だ。「これから調子を上げていけたら」。控えめに意気込む大関に、カド番脱出の光が見えてきた。

続きを表示

2022年7月17日のニュース