八村塁 名門で迎えたNBA5年目…レブロン&ADに信頼されて成長 パリ五輪へ「今から考えていきたい」

[ 2024年4月30日 13:35 ]

仲間にも信頼されて成長したレイカーズの八村塁(AP)
Photo By AP

 NBAレイカーズの八村塁(26)が現地時間29日(日本時間30日)にプレーオフ(PO)1回戦第5戦となった敵地ナゲッツ戦で先発出場。2本の3ポイント(P)シュートを含む15得点5リバウンド1アシストをマーク。チームは第4クオーターの残り3.6秒でジャマール・マレーにジャンプシュートを決められるなど、106ー108と競り負けてPO1回戦1勝4敗で敗退となった。

 八村の今季は名門と再契約が始まった。昨季終了後に初のFAを迎えた八村は、NBAでの今後のキャリアを考えるために、五輪予選を兼ねた昨年開催された男子バスケットボールW杯を欠場して、名門レイカーズとの再契約を決断。

 そしてオフシーズンにはチームメートでNBA界の“KING”ことレブロン・ジェームズとトレーニングに励み、“師弟関係”となった。八村は「コート上のことだけじゃなくコート外のことも、例えば身体のケアやウエイトルームでのトレーニング、バスケについてのいろんな話を彼から学んだ」と自身のキャリアの中でも大きな経験となり、レブロンからコート内外問わずに多くのもの吸収した。

 シーズンが開幕すると、ベンチスタートながらも2ケタ得点をマークするなどチームに貢献。その中で昨年12月にはNBA初のカップ戦「インシーズン・トーナメント」を制して、NBA5年目で日本選手初めてのタイトル獲得となった。

 レブロンやアンソニー・デイビスからも信頼を得て、今年2月からスタメン出場すると、現地2月14日の敵地ジャズ戦ではキャリアハイの36得点をマーク。現地3月28日の敵地グリズリーズ戦では驚異の3P成功率87.5%を記録し、キャリア最多7本の3Pシュートを含む32得点をマークするなど、シーズン終盤はチームの勝利に貢献する1人となっていた。レギュラーシーズンを終了してNBAキャリア最多の68試合に出場。平均26.8分出場で13.6得点、4.3リバウンド、1.2アシスト。3P成功率は42.2%と高確率の数字を残した。

 昨年同様にプレーイン・トーナメント初戦に勝って西の第7シードでプレーオフ進出を決めたレイカーズ。1回戦から昨季王者のナゲッツと対戦し、1勝4敗で敗退となった。八村もナゲッツの大黒柱二コラ・ヨキッチとマッチアップする場面もあったが、攻撃面では第4戦までひとケタ得点しかマーク出来なかった。第5戦では15得点をマークしたが、レギュラーシーズンのような活躍を見せられず、NBA5年目のシーズンを終えた。

 シーズンを終えた八村の目標は夏のパリ五輪である。シーズン中に26歳の誕生日直後のインタビューで26歳の目標について聞かれると「オリンピックのことも考えていきたい。これから目標を立てていきたいと思う」と五輪出場を示唆していた。

 シーズン終了直後の会見では「今、本当にシーズンが終わったばっかりなので、何も考えていない。今から考えていきたい」と熟慮する意向を示したが、出場した場合には「チームとして勝つというのもあるが、NBAに入ろうと思っている若い選手たちに刺激を与えられるようにやっていきたい」と語った。

 男子日本代表のトム・ホーバス監督も「彼には(五輪に出たい)気持ちがある」と招集を示唆。日本トップリーグ連携機構会長の川淵三郎氏も「八村塁がNBAで大活躍していますから、今度のオリンピックも彼は出たいと言っているらしいんでね…これまだ公にまだ言っちゃまずいのかもしれませんが」と情報をポロリ。「でも今度のパリオリンピックも頑張ってくれると思います」と語っていた。

 パリ五輪の日本代表に八村が加入することは、日本の戦力アップにつながることは言うまでもない。パリ五輪そして来季に向けても八村のプレーからは目が離せない。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年4月30日のニュース