19歳笹生優花、涙のメジャー初V「家族に、ありがとうと」 大会史上最年少 畑岡奈紗とのPO制す

[ 2021年6月7日 08:31 ]

米女子ゴルフツアー  全米女子オープン最終日 ( 2021年6月6日    カリフォルニア州 オリンピック・クラブ=6486ヤード、パー71 )

笹生優花(AP)
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 笹生優花(19=ICTSI)が通算4アンダーで並んだ畑岡奈紗(22=アビームコンサルティング)とのプレーオフを制し、メジャー初制覇を飾った。19歳351日での大会制覇は08年の朴仁妃(32=韓国)を2日更新する大会史上最年少記録。日本とフィリピンの二重国籍で東京五輪にはフィリピン代表として出場する予定だが、日本勢としては全米女子プロ選手権を制した77年の樋口久子、全英女子オープンを制した19年の渋野日向子に続く3人目のメジャー覇者となった。

 笹生は最終ラウンドを1打差2位から出ると一時は首位と5打差まで後退したが、終盤の16、17番で連続バーディーを奪って盛り返した。3バーディー、1ボギー、2ダブルボギーの73で回り、通算4アンダーで畑岡と並んで日本勢同士によるプレーオフに突入した。いずれもパー4の9番と18番の2ホールのストロークプレーによるプレーオフは両者ともに2ホールパー。サドンデスに変わったプレーオフの1ホール目、通算3ホール目でバーディーを奪い決着をつけた。

 笹生はホールアウト後のインタビューに英語で応じ、「優勝できるとは思っていなかった。とにかくここにいられること、ここでプレーができることがうれしいと思っていた。本当に信じられません。とにかく家族に、ありがとうと言いたい。彼らがいなければ、私はここにいなかった」とまで話すと涙があふれた。そして、言葉を詰まらせながら「ごめんなさい、こういうの慣れていなくて。もっともっと、これからも頑張りたい」とさらなる活躍を誓った。

◆笹生 優花(さそう・ゆうか)2001年(平13)6月20日生まれ、フィリピン出身の19歳。8歳でゴルフを始め、18年にフィリピン代表として出場したジャカルタ・アジア大会で個人・団体ともに金メダル獲得。19年11月のプロテストに合格。昨年8月のNEC軽井沢72で国内ツアー初優勝を飾ると、続くニトリ・レディースでも2大会連続優勝を飾った。名前の由来は「優しく育ってほしい」。得意クラブは1W。1メートル66、63キロ。血液型B。家族は日本人の父とフィリピン人の母、妹と弟3人。

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