北園、奇跡の五輪団体ラスト1枠ゲット「素直にうれしい」チーム最年少の18歳

[ 2021年6月7日 05:30 ]

体操 全日本種目別選手権最終日 ( 2021年6月6日    群馬・高崎アリーナ )

男子団体総合の“ラスト1枠”を勝ち取った北園
Photo By 代表撮影

 奇跡の東京五輪切符だ。体操の全日本種目別選手権最終日で、18歳の北園丈琉(たける、徳洲会)が“ラスト1枠”を獲得。4人の男子団体総合の残り2枠争いで、谷川航(セントラルスポーツ)とともに今大会までの結果を踏まえ、チーム貢献度で選ばれた。この日も会心の演技を連発して得点を稼ぎ、前日の時点でリードされていた杉野を逆転。「素直にうれしいし、ホッとした。金メダルを絶対に獲らないといけない使命感が芽生えた」

 絶望の淵からはい上がった。4月中旬の全日本選手権。鉄棒の演技中に落下し、右肘剥離骨折、両肘じん帯損傷という大ケガを負い「頭が真っ白になった」。両腕に力が入らず、指導を受ける清風高の梅本監督と医務室で号泣。中学から書き続けてきた「体操ノート」も空白になった。それでも、五輪への思いは諦めきれなかった。

 複数の病院に通い、酸素カプセルの治療を受けるなど人事は尽くした。憧れの内村から電話で「気持ちを切らさなかったら絶対に戻ってこられる」と激励も受けた。「諦めるのは簡単やし、できない痛みというのは分かっていたけど、やり遂げたい思いでいってみよう」。どん底からわずか1カ月半、無我夢中で駆け抜けた。

 この日、最後の鉄棒を終えると、涙ぐんだ。「ケガした時をいろいろ思い出したら、こみ上げてきた」。自分を支えてくれた人たちも頭をよぎり「諦めなくて良かった。感謝しかない」。18年ユース五輪5冠で“内村2世”と呼び声も高い逸材が、最年少として初の夢舞台へ乗り込む。

 ◇北園 丈琉(きたぞの・たける)2002年(平14)10月21日生まれ、大阪府出身の18歳。大阪・清風高出。3歳で体操を始め、高い総合力でを武器に18年ユース五輪で5冠。個人総合で19年に全国高校総体王者に輝き、昨年の全日本選手権で2位。1メートル56、54キロ。

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