クリッパーズが1回戦突破 最後はホームチームの勝利 76ersは黒星スタート

[ 2021年6月7日 08:35 ]

健闘を称え合うクリッパーズのレナードとマーベリクスのドンチッチ(AP)
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 NBAの今季のプレーオフ1回戦で唯一、3勝3敗のタイとなっていたクリッパーズ(西地区第4シード)対マーベリクス(同第5シード)の最終第7戦が6日にロサンゼルス(カリフォルニア州)で行われ、地元のクリッパーズが126―111(前半70―62)で勝利を収めて2年連続で1回戦を突破。プレーオフの第7戦を制したのは2015年の1回戦(対スパーズ)以来、これが4回目(過去5回敗退)となった。

 このカードは史上初めて第6戦まですべてビジターチームが勝っていたが、第7戦ではホームチームが白星。スパーズ(2014年)とラプターズ(2019年)でファイナルMVPに2回輝いているカワイ・レナード(29)が28得点、10リバウンド、9アシスト、4スティールと攻守両面で奮闘し、今季リーグ1位だった3点シュートの成功率(41・1%)も46・5%(43本中20本)に達して最後は底力を発揮した。

 先発平均身長でクリッパーズを8・8センチ上回る208・4センチの“ビッグ・ユニット”で固めてきたマーベリクスは、2011年のファイナルで優勝したあと、これで6回連続の1回戦敗退。ルカ・ドンチッチ(22)が46得点、7リバウンド、14アシストを挙げ、このシリーズの平均では35・7得点、7・9リバウンド、10・3アシストと奮闘したものの最後に力尽きた。チームのリバウンド本数で47―35、ペイント内の得点で62―32とインサイドでは優位に立ったものの、3点シュートの成功率は27・8%(36本中10本)。シュートの精度の違いが勝者と敗者を分ける結果となった。

 なおバファロー・ブレーブス時代を含めてファイナルはおろか、まだ地区決勝にも進出したことがないクリッパーズは(準決勝敗退は過去8回)、第1シードのジャズと8日から次のシリーズで顔を合わせる。

 一方、東地区では前日から準決勝が始まっており、第8シードのウィザーズを4勝1敗で下していた第1シードの76ersは地元フィラデルフィア(ペンシルベニア州)で第5シードのホークスと対戦。ウィザーズとの第5戦を膝の故障で欠場していたセンターのジョエル・エンビード(27)が復帰して39得点を挙げたものの、124―128(前半54―64)で敗れて初戦は黒星となった。

 76ersは第1Qの残り1分23秒から第2Q4分18秒までの5分41秒間はノースコアで連続17失点。この時点で最大26点差を追いかける展開となった。第4Q序盤でもまだ19点差。これを残り10・5秒に2点差に詰め寄ったものの、反撃もここまでだった。

 エンビードはフリースロー(FT)を15本中14本決めているが、チーム全体としては35本中11本を失敗。今季の成功率が61・3%でウィザーズとの1回戦からFTに苦しんでいる211センチのポイントガード、ベン・シモンズ(24)はこの日、フィールドゴール(FG)は7本すべて成功したものの、FTは10本中7本をミス。今ポストシーズンでの成功率は34・2%と極端に低下しており、これが相手につけこまれる要因になっている。

 1回戦で第4シードのニックス4勝1敗で退けて勝ち上がってきたホークスは今ポストシーズン4連勝。トレイ・ヤング(22)が35得点と10アシストをマークし、追い込まれた土壇場ではこの日21得点のボグダン・ボグダノビッチ(28)が3点シュートを決めて突き放した。

 <地区準決勝の組み合わせ>
 ▼東地区
(1)76ers―(5)ホークス(ホークスの1勝)
(2)ネッツ―(3)バックス(ネッツの1勝)
 ▼西地区
(1)ジャズ―(4)クリッパーズ
(2)サンズ―(3)ナゲッツ
 *カッコ内の数字は地区全体順位

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