木下 ツアー初Vがメジャー!9年目の悲願に涙…「夢見ていた場所に来られた」

[ 2021年6月7日 05:30 ]

男子ゴルフツアー ツアー選手権森ビル杯最終日 ( 2021年6月6日    茨城県 宍戸ヒルズCC西C=7387ヤード、パー71 )

<ツアー選手権最終日>18番、ウイニングパットを決め感極まる木下(撮影・西尾 大助)
Photo By スポニチ

 2位に4打差の首位から出た木下稜介(29=ハートランド)が最終日も68とスコアを伸ばし、通算14アンダーで逃げ切り勝ち。念願のツアー初優勝をメジャーで飾った。今大会でのツアー初Vは最近10大会で9人目。ツアー5戦目の古川雄大(23=フリー)が通算9アンダーで自己最高の2位。アマチュアの杉原大河(21=東北福祉大4年)が通算6アンダーの3位に入った。

 最終18番で30センチのウイニングパットを沈めると木下稜は両手を上げて天を仰いだ。既に涙で顔はクシャクシャ。「長かったです。夢見ていた場所に来られて本当に良かった」。ツアー生活9年目での初優勝だった。

 2位に4打差で迎えた最終日。「これで勝てなかったらもう…」。この差が逆に重圧となって前夜は眠れなかった。出だしの1番は緊張から第1打が右の林へ。だが「奇跡的に前が空いてた」と木々の間を低く出した第2打をグリーン手前まで運んでパーセーブ。木下稜はこの危機を脱して落ち着きを取り戻し、その後、4バーディーを奪って後続を突き放した。

 石川遼、松山英樹と同じ91年度生まれ。松山とは高校時代、同じ四国で覇を競ったこともあったが、その後の人生はこの2人と全く違うものになった。「2人に一歩だけ近づきました。欧州のQTにも挑戦したい」。この優勝で国内5年シードを獲得。来月には初海外メジャー、全英出場もある。明るい未来へ一気に視界が開けてきた。

 ◇木下 稜介(きのした・りょうすけ)1991年(平3)7月16日生まれ、奈良県出身の29歳。10歳からゴルフを始める。高校は香川・香川西に進み、3年夏の09年全国高校選手権2位。大阪学院大では4年時の13年朝日杯日本学生で優勝を飾った。13年にプロ転向。18年に賞金ランク54位で初シードを獲得し、下部ツアーでプロ初優勝を果たした。1メートル74、75キロ。得意クラブはアイアン全般。血液型B。

続きを表示

2021年6月7日のニュース