ラグビー元日本代表の山田が米リーグデビュー「グローバルに活躍したい」

[ 2021年6月7日 21:20 ]

米MLRでのデビュー戦を終え、オンラインで取材に応じた山田章仁。右手に持つのは所属するシアトルのマスコット、ラッキー
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 ラグビーの米メジャーリーグラグビー(MLR)シアトルに派遣移籍中の元日本代表WTB山田章仁(35=NTTコム)が6日、ホームでのユタ戦に15番で先発デビューを果たした。チームは後半ロスタイムに逆転トライを許し、28―29で敗戦。試合後、オンラインで取材に応じ、「チームを勝たせたかったのが本音。やっぱり1点差で負けて悔しい」と話す一方、公式戦としては20年2月以来の出場に「楽しかった。いい雰囲気の中でラグビーができたのは幸運だった」と充実感を漂わせた。

 今季のトップリーグで出場がなかった山田は、4月にシアトルへの派遣が決定。その後はコロナ禍でビザの取得に時間を要し、5月27日にようやく渡米した。チーム練習に合流したのは今月1日だと言い、1週間足らずでの公式戦デビューとなったが、慶大時代以来のFBで2トライをアシスト。「高校の時はSOもやった。実は昔、ブラウニー(日本代表のトニー・ブラウン・アシスタントコーチ)に“13番でもいいんじゃないか”と言われた。今後もプレーの幅を広げたい」と話した。

 山田は85年生まれの35歳。15年W杯では日本代表の中心世代だったが、同期の五郎丸歩や16年リオ五輪代表主将の桑水流裕策が今季限りで現役を引退。堀江翔太(パナソニック)も本人の意向で代表を外れるなど、現役選手としては過渡期を迎えている。一方で20代の頃から海外移籍やアメリカンフットボールに挑戦し、最近では3人制プロバスケットボールチームのオーナーに就くなど、活躍の幅を広げる山田は「グローバルに活躍したい思いがあった。(選手としての)賞味期限はあると思うが、シンプルに“研修”が終わった感じ。グローバルな世界にようやく入った」と新たな挑戦に目を輝かせた。

 13日には15年W杯で共闘したプロップ畠山健介を擁するニューイングランドと対戦する。プライベートでも仲がいい畠山との対戦に、「楽しみですよね。同世代と体をぶつけ合えることが少なくなってきた。健介がボールを持ってきたら、思い切り膝にタックルしたい」と予告した。

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2021年6月7日のニュース