AFC準決勝で大波乱 第1シードのレイブンズ散る 第6シードのタイタンズがまた金星

[ 2020年1月12日 13:46 ]

2年連続で初戦敗退となったレイブンズのQBジャクソン(AP)
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 NFLプレーオフのアメリカン・カンファレンス(AFC)準決勝が10日にメリーランド州ボルティモアで行われ、今季14勝2敗で第1シードとなっていた地元のレイブンズが、12―28(前半6―14)で第6シードのタイタンズに敗れてまさかの初戦敗退。シーズンMVPの最有力候補、QBラマー・ジャクソン(23)は第4シードだった昨季の1回戦でもチャージャーズに17―23で敗れており、プレーオフでは2戦2敗となった。

 この日はタイタンズ守備陣の圧力に最後まで苦闘。第4ダウンでのギャンブルプレーは第3Qまでに2度失敗し、第1Qのインターセプト、第3Qのファンブルを含めてこの4つのミスをすべてTDにつなげられた。第4Qの3分56秒、タイトエンド(TE)のヘイデン・ハースト(26)に15ヤードのTDパスを通したが反撃もここまで。パス成功は59回中31回(365ヤード)、得意のランでは20回のキャリーで143ヤードを獲得し、プレーオフ史上初めて「パスで300ヤード+ランで100ヤード以上」を同時に達成したが、大事な場面でのミスが目立った。

 タイタンズは今季9勝7敗ながら1回戦で昨季のスーパーボウルを制した第3シードのペイトリオッツ(12勝4敗)を20―13で下し、さらに12連勝中だったレイブンズ(14勝2敗)も撃破。勝利数が「5以上」違う相手に勝ったのはプレーオフ史上5チーム目となった。

 1540ヤードを走って今季のリーディング・ラッシャーとなったタイタンズのRBデリック・ヘンリー(26)は30回のキャリーで195ヤードをマーク。第3Qの8分6秒にはQBライアン・タネヒル(31)を起用しない「ワイルドキャット・オフェンス」から、WRコーリー・デービス(24)に3ヤードのパスをジャンピング・スローで通して4季目で初めてパスによるTDもマークした。

 ヘンリーのラン獲得はレギュラーシーズン最終戦(対テキサンズ)から211ヤード→182ヤード→195ヤード。3試合連続で180ヤードを超えたのはNFL史上初の快挙となった。

 レイブンズは今季リーグ新記録となる3296ヤードをランで獲得し、そのうちジャクソンがQB史上最多となる1206ヤードを走破。しかし大事なプレーオフでその“脚力”が得点にはつながらなかった。

 NFLのプレーオフでラン部門の「チーム1位」と「個人1位」の対決はこれが4回目だが、すべて「個人1位」のいるチームが勝利。2015年にアラバマ大でハイズマン賞を獲得したヘンリーが、2016年にルイビル大でハイズマン賞に輝いた“後輩”をパフォーマンスの「質」で上回る一戦となった。

 なおタイタンズは、12日(日本時間13日)に行われるチーフス(第2シード)対テキサンズ(第4シード)の勝者と19日に行われるAFC決勝で対戦する。 

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