今季限りで引退の近鉄トンプソン “大阪ラストゲーム”に「ちょっと寂しい」

[ 2020年1月12日 05:30 ]

最終戦を激励する横断幕に手を振って応えるトンプソン
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 ラグビー・トップリーグの2部リーグ、トップチャレンジの第6節が各地であり、今季限りで引退するW杯日本代表の近鉄のロック、トンプソン・ルーク(38)は大阪市のヤンマースタジアム長居で行われた釜石戦に先発し、76―12の圧勝劇に貢献した。左耳を負傷して後半に途中交代したものの、“大阪ラストゲーム”でも献身的なプレーを見せ、優勝に王手をかけた。19日の最終節・栗田工業(秩父宮)が現役最後の試合になる。

 
 近鉄のロック、トンプソンは愛されている。試合後に、「最後の関西。ちょっと寂しい」、「14年間、応援ありがとうございました」とあいさつをしてから1時間半後。スタジアム外には、まだ300人近いファンが出待ちをしていた。

 これが大阪最後の試合。地元でのファンサービスは最後になる。後半10分に退く要因になった左耳裂傷の血の跡を生々しく残しながら、15分ペンを走らせ、撮影に応じた。大勢に見送られ、惜しまれ、車で会場を去った。

 釜石戦は、持ち味を発揮した。前半4分、中央ライン付近で相手FWをタックルで食い止めた。ラインアウトは1メートル96の高さで競った。世界的スターのSHゲニア、SOクーパーのオーストラリア黄金コンビの活躍で圧勝したとあって、「きょうは何もやっていない」と自己採点は厳しいものの、日程を考慮すれば仕方ない。

 史上初の8強だったW杯後、オフはわずか2週間。11月のトップチャレンジ開幕から6戦全てに出場して5戦で先発。この日の出血交代は「問題ない。おじいちゃんだから」と笑わせたものの、「ちょっと休みたかった」は本音かもしれない。

 ニュージーランドから来日し、W杯は日本人最多となる4回出場した。その経歴は輝かしいが、人気のベースはあくまで、近鉄での14年間にある。責任感の塊のようなプレーを続け、主将を務め、大阪弁を話し、たこ焼きを愛する姿が大勢の支持を得た。この日は6251人が訪れ、今季6戦合計で3万9475人になった。昨年は7戦で2万202人。倍増は、W杯中に「現役最後のシーズン」を公言したことと、無縁ではないはずだ。

 19日に秩父宮で行われる最終節・栗田工業戦が現役最後の試合になる。「寂しいけど、楽しみ」。全勝優勝が、ナニワのヒーローの花道にふさわしい。
 
 ◆トンプソン・ルーク 1981年4月16日生まれ、ニュージーランドのクライストチャーチ出身の38歳。セントビーズ高、リンカーン大、カンタベリーを経て04年に来日。三洋電機から06年に近鉄入り。近鉄史上初の外国人主将を務めた。10年に日本国籍取得。引退後は母国で牧場経営の計画を持つ。1メートル96、110キロ。

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