「ジャニ廃業」被害者の意見分かれる 元キスマイ飯田氏は「記憶は消えない」 当事者の会副代表は「評価」

[ 2023年10月2日 16:51 ]

<ジャニーズ事務所会見>会見に臨む井ノ原快彦(左)と東山紀之(撮影・会津 智海)
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 ジャニーズ事務所が2日、故ジャニー喜多川元社長による性加害問題を巡り、今後の会社運営についての会見を都内で行った。「ジャニーズ性加害問題当事者の会」石丸志門副代表は、会見後に放送されたフジテレビの報道番組に出演し、会見に「少し希望が持てる」と評価。一方、被害を訴えていた「Kis-My-Ft2」の元メンバー・飯田恭平氏(35)はTBS「Nスタ」(月~金曜後3・49)の中で「私の中で当時いたジャニーズの記憶は消えない」と語るなど、被害者の中で意見が分かれた。

 今回の問題で会見が行われるのは2回目。東山紀之新社長はこの日の会見で、ジャニー元社長と決別し、新たな社名で再出発することを発表した。1962年の創業から61年にわたり掲げてきた「ジャニーズ」の看板に、この日幕を下ろした。前回の会見で具体的な内容が挙げられなかった「被害補償の具体的方策」についても、救済委員会に478人の申し出があったと発表し、そのうち、被害の補償を求めている人は325人と発表。すでに3人の被害者と直接対話したことを明かし、具体的な救済については「11月からスタートする意向」だと説明した。

 「当事者の会」副代表の石丸志門氏は、会見を受け「新会社のことよりも、廃業するという判断は正直、驚きました。そこまで考えていたんだなというのは、驚きましたね」と吐露し「廃業するという前提で話が進んでいるなら、補償救済について、少し希望が持てる」と前向きに評価した。

 一方、飯田氏は、藤島ジュリー景子前社長が欠席し、手紙を井ノ原快彦氏が手紙を代読したことについて「藤島氏のお手紙の内容もありましたけど相続を受けてから経営に一切関わっていなかったということに関しては、現場でお会いしたこともありませんでしたので、全く関わっていなかったというのは意外な所でありました」と語り「会見の中でジャニーズの名前を一切なくしていくという話があった。メディアの中で消えたとしても、私の中で当時いたジャニーズの記憶は消えないと思っています。名前変える選択肢もあったと思うけど、その名前で再生していくという選択もあったのではと思う」と意見を述べた。

 また、元ジャニーズJr.で俳優・橋田康も「Nスタ」に出演し、「478人の方がすでに申告なさっているということで、この時点でこれだけいるのが驚き。もう少し状況が整って、安心、安全が確認できた状態でワッと増えるのかなという考えでいたので。またそうなった時に増えるのかなと思いました」と吐露。「新会社ができて、エージェント契約でタレントの会社1つ1つが出来ていくという認識で受け取った。それはタレントさんたちを守る一つの手なのかなと受け取りました」とした上で、「その中で、子供達を守って、育てていって、デビューする時にまた会社として、エージェント契約として立ち上がっていく認識。タレントさんたちが罪として問われないで済む一個の場所として成立するのかなと思いました」と私見。

 一方、タレントとエージェント契約を結ぶ新会社の社名を公募することについては「これに関しては残念だなというか。とらえ方次第と思うが、今まで本当に提示力、発信力のある会社として知らない人がいないくらいの影響力のあったジャニーズ事務所という会社。ファンの方たちに責任を渡してしまうみたいな見え方になっちゃうと悲しいなと思いました。どれだけの批判があっても、こういう社名でやっていくという提示してもらえたら良かった思う」と、自ら提示し、責任を背負う覚悟を見せてほしかったと語った。

 今年3月に英BBCのドキュメンタリー番組で取り上げられ、4月に元ジャニーズJr.で歌手のカウアン・オカモトが会見で性被害を受けたと主張したことで大きな注目が集まった性加害問題。「外部専門家による再発防止特別チーム」が8月29日に発表した調査報告書では「長期間にわたって性加害が繰り返されていた」と認定された。

 カウアン氏の告発をきっかけに、被害者が次々と名乗りを上げ、二本樹顕理氏、中村一也氏、平本淳也氏が代表を務める「ジャニーズ性加害問題当事者の会」が発足。被害者への補償に向けて救済基金を設立するよう求めるなど、声を上げていた。

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