藤井棋聖「玉の距離感を測るのが難しかった」 初のベトナムで先勝し「気持ち良く対局できた」

[ 2023年6月5日 21:19 ]

棋聖戦第1局に臨む藤井聡太棋聖(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太棋聖(20)=王将、名人、竜王、王位、叡王、棋王を含む7冠=に佐々木大地七段(28)が挑む第94期棋聖戦5番勝負第1局は5日、ベトナム・ダナンの「ダナン三日月」で指され、藤井が113手で勝利した。藤井にとって初の海外旅行であり海外対局。04年竜王戦以来続くタイトル保持者の海外対局での連敗を6で止め、羽生善治九段以来史上2人目の7冠の貫禄を示した。

 対局後、藤井は「お互いの玉が不安定な形での戦いが続いて、その距離感を測るのが難しかった」と話した。23日に兵庫県洲本市で行われる第2局については「しっかり準備していい状態で臨めれば」と意気込みを示した。

 また、初のベトナムでの対局について問われた藤井は「こちらに来る前はどんな感じなのかなと思っていたが、実際に来てみて凄く素晴らしい環境を用意していただいていて、気持ちよく対局できたかなと思います」と感想を述べた。

 振り駒の結果、先手は藤井になり、戦型は角換わり腰掛け銀に進んだ。対戦成績は過去2勝2敗の五分で、全4局相掛かり。昼食休憩までに65手進む異例のハイペースの後、両者ベトナム風チキンライス「コムガー」を味わった午後の戦いではじっくり腰を落ち着けての攻め合いになった。

 7月7日に愛知県豊田市で始まる王位戦7番勝負も挑戦者に佐々木を迎える、20代同士による夏の12番勝負。4日の前夜祭では、「ベトナムの豊かな食文化や美しいビーチ、街並みをできるだけ楽しみたい」などと語り、実際にビーチを散策したりレストランバーでくつろいだ。1日に7冠目となる名人を奪取して中3日。棋力だけに止まらない強さを発揮した。

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