ガーシー容疑者実刑も 3カ月“逃亡”のツケ 若狭勝弁護士「情状面で不利に」

[ 2023年6月5日 05:00 ]

ガーシー容疑者逮捕

成田空港で逮捕され、笑みを浮かべながら、入国審査に向かう元参院議員のガーシー容疑者
Photo By 共同

 ガーシー容疑者に聴取要請が出てから約5カ月。「すぐに帰国して聴取に応じていれば任意の捜査もあり得た」と捜査関係者は明かすが、逮捕状が出されてからも約3カ月後の帰国、逮捕となった。関係者は「逃げ得は許さない」としている。

 逮捕容疑は昨年2~8月、動画投稿サイト「YouTube」で、「明日、暴露するネタはほんまに激震走ると思います」「かなり極悪非道なことをしています」などと発信して、俳優の綾野剛(41)やジュエリーデザイナー福谷公男さん(47)ら3人を脅迫。うち1人の事業活動を妨害し、撤退するよう強要した疑い。暴力行為法違反(常習的脅迫)のほか、強要、名誉毀損(きそん)、威力業務妨害と計4つの容疑がかけられている。警視庁は認否を明らかにしていない。

 4つの容疑で最も重いのは暴力行為法違反の常習的脅迫で法定刑は3月以上5年以下の懲役。今後、この罪で起訴され有罪になった場合どうなるのか。

 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は「執行猶予がつくのが基本だが、この事件は脅迫や名誉毀損で多大な収益を上げている点に特殊性と悪質性がある。証拠によってきちんとこの点が解明されれば実刑もあり得る」と指摘。さらに逮捕状が出てから“逃亡生活”を3カ月続けてきたことは「情状面で不利になる」とし、量刑が重くなる可能性があるとの見方を示した。

 起訴され保釈申請をしたとしても認められるかどうかは不透明だ。19年12月に日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告が保釈中にもかかわらずレバノンへ海外逃亡。これ以降「裁判所は非常に神経質になっている。ガーシー容疑者は海外に拠点を置いているだけに、保釈申請を受けても通常の被告人より厳しい見方をするだろう」と若狭氏は言う。捜査関係者は「しっかり処罰しないと収益目的で暴露系動画を繰り返し配信するようなケースがどんどん出てしまう」と語気を強める。3カ月にわたり逃げ回ったツケは大きそうだ。

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