市川猿之助 死亡した両親の司法解剖終わるも 残されたナゾ 警視庁は猿之助の回復を待つ

[ 2023年5月19日 20:51 ]

市川猿之助
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 警視庁は19日、歌舞伎俳優市川猿之助(47)の都内の自宅で倒れているのが見つかり、死亡した両親の死因は向精神薬中毒の疑いと明らかにした。19日午前から司法解剖を行っていた。猿之助は命に別状はなく、退院した。警視庁は19日午後も猿之助宅を現場検証した。

 捜査関係者によると、一家心中を図った疑いが浮上しているという。両親の死亡推定時刻は17日から18日にかけて。猿之助と両親は18日午前10時15分ごろ、倒れているのを猿之助のマネジャーが発見し、119番した。この時、家の鍵は開いていたが、第三者が侵入した形跡は見つからなかった。

 母親(75)は自宅で、歌舞伎俳優で父親の市川段四郎さん(76)は搬送先でそれぞれ死亡が確認されていた。

 両親は自宅の2階のリビングであおむけの状態で発見され、敷布団はなく、掛け布団1枚が2人にかけられていた。目立って外傷は確認されていない。猿之助は半地下にある自室のクローゼット内で見つかり、猿之助がペンで手書きしたとみられるメモが見つかった。スケッチ用のキャンバスに知人にあてた内容だったという。文末には猿之助の名前があった。

 両親に目立った外傷はなく、注射痕も見つからなかった。死因は向精神薬中毒の疑い。向精神薬は、鎮静剤、精神安定剤、睡眠導入剤などを含む薬剤の総称。医薬品としては不安やパニック障害、睡眠障害などの治療に用いられる。中枢神経に作用することから依存症が現れる可能性があるなど、乱用により健康被害が発生する恐れがある。非常に多量を摂取した場合、呼吸器の機能を低下させ昏睡から死に至るケースもある。アルコールとの併用はさらに危険性が大きくなる。

 捜査関係者は、両親が睡眠導入剤のようなものを口から大量に摂取したとみている。ただ、服用するには医師の処方箋が必要であるため、大量に入手するには、その方法にナゾが残る。家宅捜索では薬物や容器が見つかっていない。

 猿之助は半地下の自室で意識がもうろうとした状態で見つかった。遺書のような書き置きは複数あり、一つはスケッチ用キャンバスで知人にあてたものだった。警視庁は、猿之助も自殺を図ったものとみているが、動機はなんだったのか、さらに、一家心中の疑いが浮上していることから、同居していた3人家族に何が起きたのか、猿之助の回復を待って事情を聴く方針だ。家宅捜索では自宅にあったスマートフォン複数台も押収した。猿之助を巡っては週刊誌が性加害やハラスメント疑惑を報じていた。警視庁は真相の究明を急いでいる。

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