歌舞伎界また大打撃 團十郎さん、藤十郎さん… 有名俳優が次々亡くなり…

[ 2023年5月19日 04:50 ]

 歌舞伎界に、またも激震が走った。2012年に当代きっての人気役者だった中村勘三郎さん(享年57)が死去。翌13年には先代の市川團十郎さん(享年66)、15年には坂東三津五郎さん(享年59)が亡くなった。さらに、20年には坂田藤十郎さん(享年88)、21年には中村吉右衛門さん(享年77)。歌舞伎関係者は「この10年ほどの間に、名前だけで観客を呼べる幹部俳優が次々と亡くなった。今回の一件は、市川段四郎さんも亡くなっただけに、ショックは大きすぎる」と話した。

 入院中の猿之助について演劇関係者は「猿之助は今や松竹の稼ぎ頭」と指摘。未来の歌舞伎界を担うキーパーソンで、見る者を納得させる芸と知性あふれる表現力に定評がある。古典だけでなく、先代猿之助から受け継いだスーパー歌舞伎まで、幅広い芸で観客を魅了している。早稲田大演劇博物館の児玉竜一館長は「今最も観客を集められる、企画力・演出力に優れた実力ある歌舞伎俳優」と評した。

 上演中の明治座公演は「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」と、自身の名前を堂々と冠している。歌舞伎に詳しいライターは「襲名興行でもないのに個人の名前を付けて公演できるのは歌舞伎界でも数人。松竹は今後について相当困っているはず」と話した。来年2、3月は2カ月にわたって新橋演舞場でスーパー歌舞伎2「鬼滅の刃」が控えている。「頭が良く、アイデアマン。2017年のワンピースの歌舞伎化も、猿之助さんなしでは成り立たなかった企画だった」と演劇関係者。歌舞伎界が受けた打撃の大きさは計り知れない。

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