藤井2冠 竜王挑戦権王手 184手激闘の末、永瀬王座に先勝

[ 2021年8月13日 05:30 ]

竜王戦挑戦者決定3番勝負初戦に臨んだ藤井聡太2冠(日本将棋連盟提供)
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 将棋の第34期竜王戦挑戦者決定3番勝負第1局は12日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、藤井聡太2冠(19)=王位、棋聖=が184手の激闘の末、永瀬拓矢王座(28)を破って先勝した。

 先手を得た永瀬は意表を突く三間飛車を採用。相穴熊となった中盤以降、藤井は「あまり経験のない将棋。手探りが多かった気がします」と小難しい表情で振り返る。夜戦に突入しても形勢互角の好勝負となった。だが最後は永瀬陣のわずかな隙を突いた藤井が勝ち切った。

 普段から練習将棋を指す相手を下し「大きな舞台で対戦できるのは楽しみでした」と笑みを見せる藤井。これで豊島将之竜王(31)との7番勝負(例年10月開幕)出場に王手をかけた。「次回も全力を尽くせればと思っています」。その次回は30日。現在進行中の王位戦7番勝負、叡王戦5番勝負に続く前代未聞の「19番勝負」がぐっと近づいた。19歳、真夏の大冒険はまだまだ終わりそうにない。(我満 晴朗)

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2021年8月13日のニュース