映画初主演、ろう者の現役大学生・梶本瑞希が大阪凱旋あいさつ 「新しい自分が見つかった」

[ 2021年8月13日 18:15 ]

映画「僕が君の耳になる」で初主演した梶本瑞希
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 映画「僕が君の耳になる」で初主演した梶本瑞希(19)が13日、大阪市内で凱旋舞台あいさつに登壇した。生まれつき耳が不自由な大阪の現役大学生が、耳の聞こえない大学生・美咲を演じた。

 ハンデを乗り越えてダンスに打ち込む美咲が、ギターと歌に励む同じ大学へ通う健常者の純平(織部典成)と知り合うラブストーリー。「これからも演技は続けていきたい。プロのダンサーになりたい」と出演を経て、芸能界への憧れが募ったという。
 
「役の気持ちは理解できるが表現するのが難しかった」。初の演技体験をそう振り返るが当初は5月、東京と大阪2館のみでの公開予定だった同作。緊急事態宣言の発令などで公開が延期される中、出来映えへの反響も相まって全国20館近くまで上映館が拡大した。

 美咲の両親役で出演したのが三浦剛(46)とろう者の忍足亜希子(51)の俳優夫妻。三浦はプロ野球DeNAの三浦大輔監督の実弟で知られる俳優で、忍足は1999年公開の映画「アイ・ラブ・ユー」の主演女優。すでに新型コロナウイルスの感染拡大が始まっていた昨年4月の撮影時、三浦は口元が梶本に見えるようにとマスクではなくフェイスシールド姿で緊張の撮影現場で付き添った。

 「ずっとついてくれていた」と梶本は感謝。「新しい自分が見つかったようでうれしかった」と地元大阪での初日に感慨深げだった。

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2021年8月13日のニュース