市川右団治 右近と親子共演「桜井駅」は「私が11歳の頃、父とやった思い出の演目」

[ 2021年8月13日 17:13 ]

「伝統芸能 花の舞2021」で親子共演する市川右団次(右)と息子の市川右近
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 歌舞伎の市川右団次(57)、市川右近(11)は13日、10~11月に京都南座などで上演される「伝統芸能 花の舞」の発表会見を開いた。

 今回の演目は「楠木正成二題」の能楽独調「楠露(くすのつゆ)」、素踊り「楠公(なんこう)」と、歌舞伎十八番の「鳴神(なるかみ)」。「楠公」では右団治、右近の親子共演が実現する。

 19年のラグビーW杯日本大会の開幕式では、親子で「連獅子」を披露。昨年の「華の舞」でも演じた。今回の「楠公」の「桜井の駅」では、鎌倉から南北朝時代の武将・楠木正成と息子の正行(まさつら)の別離シーンを演じるが「私が11歳の頃、父が正成、私が正行をやらせていただいた。思い出があります」と右団治。立場が代わっての今回の共演を心待ちにしている。

 一方で、「楠公」は「素踊り」に。舞踊用の衣装、カツラもつけず、白塗りもなし。「紋付き袴、素顔で踊るので、せがれ(右近)にとっても勉強になる。お客様にイメージを膨らませていただけるか」と右団治も期待。右近は「普段は衣装をつけて踊るから、難しそう」と話した。ただ、「白塗りする時、鬢付け油を使うが、子どもには気持ち悪くて、嫌いだと。塗らなくていいから、いいって」と右団治が裏話を明かした。

 京都南座は右団治が1972年6月に初舞台を踏んだ思い出の場所。「南座の持っている室内の力、雰囲気、匂いがある。彼(右近)も肌で感じる機会になってくれれば」と期待していた。

 他の出演者は市川笑三郎(51)、市川弘太郎(38)、大谷廣松(27)ら。公演は10月14日の長崎・佐世保「アルカスSASEBO」を皮切りに、京都南座(同29、30日)、兵庫県立芸術文化センター(同31日)など全国16会場で21公演が予定されている。

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2021年8月13日のニュース