名人戦第5局開幕 先手斎藤八段が55手目封じる 渡辺名人の初防衛か、斎藤八段追撃開始の2勝目か

[ 2021年5月28日 21:07 ]

渡辺明名人(提供・日本将棋連盟) 
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 渡辺明名人(37)=王将、棋王の3冠=に斎藤慎太郎八段(28)が挑む第79期名人戦7番勝負の第5局は28日、神奈川県箱根町の「ホテル花月園」で1日目が始まり午後6時半、先手斎藤が55手目を封じて終了した。

 ここまで矢倉が3局、相掛かりが1局だった戦型はシリーズ初めての雁木。午前から斎藤が挑戦者らしく4筋、7筋と歩を突き捨てて戦端を開くと、渡辺が静岡産牛サーロインステーキ重、斎藤は鰻重を注文した昼食休憩明け、渡辺も角交換から反撃開始した。

 封じ手の局面は斎藤が渡辺玉をにらんで成桂をつくり、渡辺も斎藤玉を守護する守りの要の金獲りに歩を打ち付けた。局面を見たある棋士が「もう終盤戦じゃないですか…」と嘆息する進行の早さ。午後6時半、立会人の深浦康市九段が手番の斎藤に「封じ手時刻になりました。斎藤八段、次の手を封じ手下さい」と促すと、斎藤は「封じます」と即座に応じて滞りなく1日目が完了した。

 消費時間は斎藤が3時間48分、渡辺は3時間25分。渡辺の初防衛か、斎藤が追撃開始の2勝目か。決着は2日目の29日夜の見通し。

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