NEWS加藤シゲアキが喜びの会見「10年前の自分を褒めてあげたい」

[ 2021年3月3日 05:30 ]

吉川英治文学新人賞を受賞し報道陣の質問に答える加藤シゲアキ(撮影・河野 光希)
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 「第42回吉川英治文学新人賞」を受賞した加藤シゲアキは都内で会見し、喜びをかみしめた。タレントとしての話題性で小説デビューしたことへのコンプレックスを口にし「ほんとに僕で大丈夫ですか」と話しつつ「温かい言葉を掛けてくださった方々に恩返しできたかな」と話した。

 【あいさつ要旨】率直に驚いています。僕はジャニーズのタレントという立場。話題性で小説を書かせていただき、ある種のコンプレックスがあった。一般的には賞を獲って作家になる。横入りした感覚があった。しかし出版社や作家の方が歓迎してくださった。今回の賞で少し恩返しができたかなと思うしここがスタート。デビュー作の執筆時はちょうど10年前。やめずに続けたことが今に結びついたと思うと、10年前の自分を少し褒めてあげたい。

 ――受賞の思いは。
 「これはもう甘えられないなと。伸びしろという言葉は新人のうちしか言ってもらえない。ワクワクしていますし、恐ろしくも感じています」

 ――今後どのような作家に?
 「触れたくても触れられないようなテーマを頑張って掘り下げたい思いがこのところ膨らんでいます」

 ――書く原動力は?
 「タレントという立場で、色眼鏡にさらされる不安があった。でも多くの読者が温かい言葉を掛けてくださり“世界は意外と優しいな”と思った記憶がある。その時に感じた優しさに恩返ししたいという気持ちは凄くある」

 ――受賞の瞬間は?
 「ジャニーズ事務所の大きな会議室で、編集者と僕のスタッフ計5人くらいで待っていた。受賞したらどう盛り上げようかと考えて“ダメだった~”みたいな顔をしてから“獲りました!”って言おうと思ったら、携帯電話の音声が漏れてたみたいで、みんな既に喜んでいました」

 ――接戦で選ばれた。
 「受賞したからといって他の作品より優れていたとは全く思わない。ここに来てるのはうれしいが、どこかで自分なんてというか、ほんとに僕で大丈夫ですかという気持ち」

 ――芸能活動と作家活動の今後の比重は?
 「小説を書くために休みをくれと言ったことはないので、これからもそうなるのでは」

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2021年3月3日のニュース