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永瀬王座 カド番から連勝、今年度41勝目で藤井2冠に1差肉薄

[ 2021年3月3日 05:30 ]

スポニチ主催 第70期王将戦7番勝負第5局第2日 ( 2021年3月2日    佐賀県上峰町・大幸園 )

<王将戦第5局>名物のすっぽんを手に渡辺王将に食らいついてはなさないと意気込む永瀬王座(撮影・中村 達也)
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 永瀬拓矢王座(28)が渡辺明王将(36)=名人、棋王との3冠=に110手で勝利し、3連敗からの連勝で2勝3敗とした。2日目早々攻勢に入っての快勝で、今年度の勝ち数をトップ藤井聡太2冠(18)の42に肉薄する41とした。第6局は13、14日に島根県大田市の「さんべ荘」で指される。

 3冠の予想を上回る踏み込みだった。渡辺が飛車の横利きを通しにいく57手目▲4五歩に△1八歩成と強く応じた。▲同香△3六歩▲同飛に飛車香両取りの△2七角。△3六歩に▲同銀なら△1七歩▲同香△3九角の金香両取りがあった。1日目の封じ手3分前、永瀬は相手に選択肢の多い局面で封じずさらに2手指した。必然の封じ手に示したのは、最強の指し手を重ねることへの真っすぐな気持ち。その主張を2日目も貫き、渡辺陣の右辺を制圧した。

 封じ手開封後、永瀬側へ傾き始めた形勢判断の針に立会人の小林健二九段が驚く。「普通3連敗したら諦める」。一晩考えて指した▲4五歩が渡辺の疑問手になった可能性も指摘した。

 永瀬は今年度の勝ち数を41とし、藤井の42に接近した。開幕3連敗ですでに瀬戸際の7番勝負だが、残り2局の連勝で逆転できる。「藤井超え」はつまり史上3度目の7番勝負における3連敗4連勝。その1号局は2008年、渡辺が羽生善治九段から竜王戦で達成した。

 対局数、勝率、連勝に勝ち数の4部門で2日現在、対局数では永瀬が首位確定。さらに勝ち数で藤井を逆転できれば、研究仲間でありライバルの立場を印象づけられる。

 「対戦相手のレベルが上がっても数字を維持される。かなり異次元」。10歳年下でも率直に表す敬意に自尊心はなく、記録面で張り合っていくことには「個人的にこだわってはないが結果的にそうなればいい」と意欲的。第6局へ向け、1勝目と同様「一局でも多く教えていただけるよう準備したい」と繰り返す。無心で打ち込む姿に、3連敗4連勝が夢物語とは思えなくなった。(筒崎 嘉一)

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