宝塚音楽学校 異例の卒業式 斉唱、ブーケ贈呈、返事なし 事前収録の音源流す

[ 2021年3月3日 11:19 ]

コロナ禍の中、宝塚音楽学校を卒業した第107期生
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 タカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校第107期生39人の卒業式が3日、兵庫・宝塚市内の同校で行われた。

 コロナ禍の中、徹底した対策を行っての式典だった。出席できる保護者は卒業生1人につき2人まで。例年行う国歌や校歌の斉唱は行われず、事前に収録した音源だけが流れた。生徒は名前を呼ばれても返事をせず、在校生からのブーケ贈呈など恒例のセレモニーも行われなかった。

 同校では昨年春、新型コロナウイルス感染症の影響で約2カ月間の休校を余儀なくされ、107期生もその間はリモートでの授業や自主練習の毎日だった。首席の西村あみさんは、その間を「宝塚音楽学校での日々が、改めて奇跡的でかけがえのない素晴らしい日々である事に気付かされました」と振り返り「自粛の日々を言い訳にせず自分に責任を持って頑張ろうと思いました」とコメント。あこがれは雪組トップ娘役の真彩希帆で「清く正しく美しく、品のあるタカラジェンヌになりたい」と結んだ。

 小林公一校長(61)は「これからもさまざまな予期せぬ事が起こるかもしれません。しかし、どのような状況に置かれても音楽学校で学んだことを自信として、対応していける力を養っていってほしいと思っています」とエールを送った。

 107期生は6月25日、宝塚大劇場で開幕する宙組公演「シャーロック・ホームズ/Delicieux(デリシュー)!」で初舞台を踏む。

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2021年3月3日のニュース