亀山つとむ氏 辛抱強く流れを待った阪神ベンチ ノイジーに任せて結果が出たことは今後につながる

[ 2023年5月5日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3ー2中日 ( 2023年5月4日    甲子園 )

亀山つとむ氏
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 【亀山つとむ 視点】動くと見せて、動かない。それも作戦の一つだった。試合を決めた8回の攻撃だ。1死から近本が四球を選んだところで、どうやって好調の大山まで打席を回すかがポイントだった。

 オーソドックスに考えると足のある近本、中野で仕掛ける場面。だが、ここで阪神ベンチは辛抱強く流れを待った。相手バッテリーも警戒に神経が向く。中野は投ゴロ併殺崩れで走者が入れ替わると、ノイジーが2ボールからの3球目を左前打し、大山と佐藤輝にチャンスをつないだ。この一打が大きかった。それまで無安打2三振の3番に仕事を任せ、結果が出たことは今後にもプラスに作用する。

 中日は3日に7投手を動員しながらサヨナラ負けを喫した。これが先発の柳を引っ張る判断につながった。相手の苦しいところを、しっかりと突いていく。そんな野球が阪神には浸透している。13安打を許しながらも2点で踏ん張り、1点差試合は7勝2敗。守りでしのげば何とかなる、の手応えを選手も感じているはずだ。(本紙評論家)

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