阪神・輝&大山で全勝神話や そろって打点挙げれば4連勝 甲子園今季最多観衆4万2596人が大興奮

[ 2023年5月5日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3ー2中日 ( 2023年5月4日    甲子園 )

<神・中>ヒーローインタビューを終え、キッズDJと記念撮影する大山(左)と佐藤輝(右)(撮影・後藤 大輝)
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 阪神は4日、中日戦に3―2で勝利し、2連勝を飾った。今季初の2カード連続勝ち越しで、5日ぶりに貯金を今季最多タイの4に戻した。1点劣勢の8回に4番・大山悠輔内野手(28)が同点適時打を放ち、続く5番・佐藤輝明内野手(24)が右翼前に決勝タイムリー。左右の大砲2人がそろって打点を挙げれば、今季4戦全勝だ。今季自身最長となる3戦連続打点で今季最多4万2596人の大観衆を沸かせた背番号8が、猛虎をさらなる上昇気流に乗せる。

 最高の逆転劇に甲子園は興奮の渦に包まれた。その中心に大山と佐藤輝がいた。今季初の2人そろったお立ち台での軽快なやりとりが、今季最多の大観衆をさらに沸かせた。

 大山が「まずは同点。後はテルに任せたと、そんな感じでいきました」と視線を横に向けると、佐藤輝は「絶対打ってくれるって、ネクスト(バッターズサークル)で見ていたんで。準備していました」と明かした。

 難攻不落だった柳の牙城を最後にこじ開けた。まずは1点劣勢の8回2死一、三塁で大山が同点打。その4番のお膳立てを受け、狙っていた。「今までやっぱりチェンジアップでやられていたので、凄く頭にあった」。2ボール1ストライクからの4球目は、前打席では二ゴロに仕留められたチェンジアップだった。引っ張った痛烈な打球は右翼前へ。本塁送球より早く二走の代走・島田が生還したのを確認し、若手大砲は力強く両手を叩いた。

 「終盤のいいところで、いいピッチャーを打ててよかった」

 中軸コンビがそろって打点を挙げた試合は開幕から4戦全勝だ。今季4度の逆転勝利のうち、3試合で大山と佐藤輝が打点を記録。「(終盤の逆転は)予定通りよ。ゲーム展開的にはな。ああいう展開はそうなるやんか」。百戦錬磨の岡田監督も“読み通り”の逆転劇にしたり顔だった。

 ルーキーだった21年5月2日、4番デビューを飾った広島戦(甲子園)で野村から満塁弾。ゴールデンウイーク中に衝撃を届けた2年前よりも、喜びが大きいのには理由がある。「(5月2日は)無観客だった。(今日は)お客さんが入っていたんで、よりうれしいです」。自らもかつては、聖地のスタンドで声援を送る少年だった。その喜びをグラウンドの中心でかみしめた。

 これで今季自身にとっては最長の3戦連続打点。雨天中止明けの4月26日から8試合で打率・370、3本塁打9打点と、底は完全に脱した。「チームもいい流れなので、引き続き応援よろしくお願いします!」。きょう5月5日の「こどもの日」は15年から1分けを挟み6連勝中。完全復調した若き長距離砲の快音が、黄金週間の本格突入を告げる。(阪井 日向)

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